1 位(100票)
バルバ(BARBA)
創業:1964年 国:イタリア・ナポリ
仕立てのよい細身のジャケットに最適なシルエットが魅力
バルバについて
手仕事の柔らかさが魅力とされるナポリメイドシャツの中でも、不動の地位を確立したバルバ。キートンの甥である、アントニオ・バルバが創業したサルトリアーレ・カミーチャは、美しさだけでなく耐久性の高さ、そし昨今ではカジュアルユースのダンディライフで提案される色鮮やかなテキスタイルやバリエーションなど、トレンドを先取りした提案でも高く支持されている。
バルバの定番シャツ
DUILO
日本人に違和感がないサイズには隠れた理由が!
アームホールほか、各所が細身かつ動きやすくモディファイされ、着心地がよくフィット感が高い。実はバルバの社長が日本人の体型に近いために実現した細身モデルなのだとか。
ふらし芯でカラーステイも入り、タイドアップに最も適しているといえる。ギンガムやピンチェック柄など、スタンダードなモノが揃うバルバのなかでも、間違いのない定番として覚えておくべきモデルである。
■2万5200円(ストラスブルゴ)
2 位(94票)
フライ(FRAY)
創業:1962年 国:イタリア・ナポリ
北イタリアを代表するマシンによる寸分の狂いもない精緻な作り
フライについて
「着ると背筋が伸びる」。多くの業界人から、既製シャツの頂点といわれ続ける存在のフライ。手仕事の柔らかさが魅力の南イタリアとは異なり、マシンによる寸分の狂いもない精緻な作りこそが最大の魅力だ。ふわりとした至福の着心地と運動性能を保ちながらも、気品をも兼ね備えた隙のない存在感は、まさに唯一無二といえる。
2013年の春からは、ブルーをベースにしたチェックやストライプなど、春夏を彩る要素を取り入れたラインナップが続々と登場する。すでに無地のシャツをお持ちの方は、昨今のカジュアル感を醸しながらもきっちりした作りで他とは一線を画す、品のあるチェック柄を買い足しておくのが正解。
フライの定番シャツ
ugo
ややロールした襟と色柄でカジュアル感をプラス
「ugo」はほかと比べ、セミワイドながら襟元にややロール感が出る。そのため着用時には標が内振りに見えるのが特徴。フライが提案する中では立体的な柔らかさを感じさせる。
■4万6200円(ストラスブルゴ)
3 位(62票)
ルイジ・ボレッリ
創業:1957年 国:イタリア
手仕事の意味を知り抜いたナポリを代表する人気カミチェリア
ルイジ・ボレッリについて
仕立て職人を母に持つルイジ・ボレッリが創業。平面的なカッティングと硬い縫製のシャツが多かった時代に、ルイジは人体を徹底的に研究。既製の量産シャツでありながら、袖付け、襟の縫い付け、ボタン、ボタンホール、ヨーク、剣ボロのカンヌキ、前立て、裾横のガゼットの8か所をハンドでこなし、その身体に吸い付くような着心地から、たちまち南イタリアを代表するシャツブランドに成長。
服飾業界人なら誰でも一着は持つセミワイド襟「ルチアーノ」をはじめ、豊富に揃える襟型の美しさや、進化し続けるボディスペックも定評あり。現在は2代目ファビオ・ボレッリのもと、扱うアイテムは紳士服全般に拡大している。
ルイジ・ボレッリの定番シャツ
LUCIANO 3970
セミワイド襟のこれぞ黄金バランス
なんと全50種以上も揃えるルイジ・ボレッリの型の中で、最もバランスが良いといわれるのがこちらのセミワイド標「ルチアーノ」。日本で最も売れているデザインでもある。
■3万7800円(バインドピーアール)
4 位(40票)
シャルベ(CHARVET)
創業:1838年 国:フランス・パリ
エグゼクティブが、選び続ける唯一無二のカラーバランス
シャルベについて
高級シャツを語る上で、絶対に外せないのがシャルベ。世界中の著名な政治家や俳優が愛し続けるのは、フランス発のブランドらしい、唯一無二のエレガンスにある。1838年、世界で初めてシャツ製造業の店舗を構えたパリ発の美しいシャツは、当時からヨーロッパ中に名声を博していたが、その頃はオーダーが基本。職人たちの技術を生かした試行錯誤の末、1960年にようやくプレタのシャツが開発された。
そしてこのブランドの計算されたカラーバランスは、プレタのシャツであっても当然変わらない。ここで紹介する一枚も、太さの異なる多色使いのストライプで、シャルベにしか出せない紳士の気品を醸し出している。
シャルベの定番シャツ
メンズプレタシャツ
体にフィットするスリムボディを開発
ややゆとりのあるサイズ感という印象が強いシャルベも、時代のニーズに合わせたモデルを投入している。このボディパターンNo.6019なら、体のラインを美しく見せてくれる。
■3万9900円(日本橋三越本店)
5 位(35票)
土井縫工所
創業:1952年 国:日本
約70年続く日本の老舗シャツ専業ブランド
土井縫工所について
今の時代に合わせた価格帯でも、ディティールにこだわった日本製のシャツを提案しているのが大阪にある土井縫工所。日本でオリジナルの生地を作り、日本人の体型を研究しつくしたパターンをはじめ、袖付けや脇縫いは本縫いなど着用感に手抜きがないのは無論、袖の形状やカフの大きさなど、見栄えの面での美しさを追求。
なかでも袖口に関しては、高級シャツブランドでも見られないほどのディティールを盛り込んでいる。また、石油系や化学系の素材・製品を極力排除、留め具などのプラスチック製品も排除するなど地球環境への配慮がなされていることも触れておきたい。
土井縫工所の定番シャツ
100番手双糸 ホワイト ツイル 無地 ドレスシャツ
カジュアルから高級ラインまで幅広く
高級ドレスシャツに用いられる「100番手双糸」を使った国産最高峰シリーズの定番モデル。縮みやシワ、毛羽が目立たないのが特徴。
写真はメインのバリエーションですが、他にインディゴ染めや、120双から200双のカンクリーニ生地モデルなど。幅広く展開。
■1万1000円
6 位(31票)
ターンブル&アッサー
創業:1885年 国:イギリス・ロンドン
紳士を魅了し続ける英国王室御用達の老舗シャツメーカー
ターンブル&アッサーについて
シャツ職人レジナルド・ターンブルとアーネスト・アッサーが創業。今なお厳選した英国素材だけを用い、国内の自社工場にて生産する唯一のMADE IN ENGLANDシャツであり、その顧客にはウィンストンチャーチルやチャールズ皇太子など、英国の錚々たるVIPが名を連ねることでも有名。
また元々地味だった紳士の装いを突如派手に変革させた1960年代のピーコック革命の火付け役としても知られ、マルチストライプやロンドンストライプは当時からの定番。ご覧のギンガムチェックのクレリックシャツも、その当時の息吹を伝える一枚といえる。英国的な要素を持つエレガントなVゾーン演出が旬の今季、要注目だ。
ターンブル&アッサーの定番シャツ
ターンブルカラー
伝統の様式を守りながら現代的な色柄とシルエット
カフスの3つボタンやラベルからの飛び出しを防ぐターンブルカラーなど、伝統を堅守しつつ現代的なシルエット。ピンク~パープル色が注目される今、狙いたい一枚。
■3万3600円(ヴァルカナイズロンドン)
7 位(30票)
オリアン(ORIAN)
創業:1990年 国:イタリア・フィレンツェ
マシンメイドながら第二の皮膚のように心地よく身体にフィット
オリアンについて
比較的歴史は浅いものの、「シャツはセカンドスキンである」との名言を残した創業者ジャン・ガエターノ・オリアンの情熱により、たちまち一流ブランドへと躍進。伝統の職人仕立てを、コンピュータ&マシンを導入して見事に表現したシャツ作りは、世界的に高い評価を受けている。
ちなみに下記で紹介しているギンガムチェックのBDシャツは、ここ数年の人気モデル。こうしたカジュアルテイストのシャツを洗練アレンジすることも得意とし、最近始動させた「デニムディヴィジョン」「ヴィンテージクラシック」といったカジュアルに特化したラインも好調。各セレクトショップの別注にも積極的に応える、時代への柔軟さがブランドの特徴だ。
オリアンの定番シャツ
BDシャツ
大人の着用に耐えるギンガムBDシャツ
美しいロールを描く襟や身体のラインを綺麗に見せるシルエットにより、本来カジュアルな装いであるギンガムBDを大人の着用にふさわしい洗練シャツへと昇華。これがオリアンの技だ。
■2万2050円
8 位(27票)
キートン(KITON)
創業:1969年 国:イタリア・ナポリ
19か所の工程がハンドワークで行われるストレスフリーの着心地
キートンについて
7代に亘って服地商を営む家系に生まれたチロパオーネ氏によって1969年に設立。最もエレガントで着心地の良い服と称されるキートンのシャツは、芯地と服地の相性からアイロンワーク、ボタンホールに至るまで一切の妥協なし。特にサイドシームから肩周りまでを柔らかな手縫いにすることで、生地の可動域が大きく、驚くほどに腕の動きに対して妨げを感じさせない。
カフスも同様に手縫いで柔らかく、ありがちな手首のストレスも皆無。もはや着るというよりも、羽織ると表現するほうが相応しい軽い着心地と、天然の厚さのまま使用される白蝶貝ボタンなど、圧倒的なクオリティーでこの上ない優越感を与えてくれる。
キートンの定番シャツ
EE
端整な見た目でわかる着心地と美しさの極み
ひと目で他ブランドとは異なる、縦に長いネックから張り出す、強く美しい葉が特徴。ここで紹介するシャツとは別に、今季から4万円台のモデルも登場しているので要チェック。
■こちらは6万9300円
9 位(23票)
ギ・ローバー(GUY ROVER)
創業:1973年 国:イタリア
ある意味ハンドを超えたマシンメイドシャツの最高峰ブランド
ギ・ローバーについて
北イタリアのヴィチェンツァにて創業。早くから“マシンメイドで最高級のシャツを作る”というコンセプトを掲げ、徹底した品質管理のもと抜群に費用対効果の高いモデルを作り続けてきた。その真面目なモノ作りは多くの有名メゾンも認めるところで、OEM実績も非常に高い。現在創業家は経営から手を引いているが、ハンドメイドに肉薄すると評される品質はしっかり継承。
また昨今はカジュアルシャツの名手としても知られ、シャツのパターンに鹿の子地を取り入れたのもここが先駆。昨今のトレンドである洗い加工も、ドレスシャツをベースに作られる同ブランドのものは、大人の着用にふさわしい地位を築いている。
ギ・ローバーの定番シャツ
X2 49
リクエストに応えた日本向け最新スペック
市場に柔軟な対応を見せるのもギローバーの強み。これは袖ぐり、幅をスリムにした日本向けの最新仕様。カッタウェイとワイドの中間という標はノータイにも◎。
■2万4150円
10 位(22票)
チリエッロ(CIRIELLO)
創業:1982年 国:イタリア・ナポリ
昔ながらの手縫いとミシンワークで繊細に艶やかさを表現
チリエッロについて
ルイジボレッリやキートンなど、多くの有名ブランドからOEMを請け負い信頼を得てきた工房が、2007年から自社ブランドとして展開。リゾートな着こなしに最適なリネンのカプリシャツが毎年人気を博するが、やはりドレスシャツでこそ、培われた技術が発揮されるというもの。
ボタンホールのステッチなど、全8か所をハンドで仕上げるほか、背中のギャザーなどで体の動きに順応するしなやかな着用感には、多くのシャツを着倒してきた目利きからの支持が高い。
チリエッロの定番シャツ
A8M
柔らかなタイと相性抜群の襟周り
このモデルは機周りのボリュームを抑えているのが特徴。昨今のスフォデラート(芯なし)タイとの相性がよく、ホリゾンタルワイドの襟型を生かすタイ選びが◎。
A8Mはタイドアップ用に作られてはいるが、第一ボタンを外した状態でも美しい襟元を表現でき、ノータイで着用しても柔らかな清涼感を演出してくれる。
■3万5700円
11 位(20票)
エリコ フォルミコラ
創業:2008年 国:イタリア・ナポリ
端正なマシンワークにより手ごろな価格を実現するナポリ発の新基準
エリコ フォルミコラについて
ブランド開始5年目ながら、すでに定番的なポジションを勝ち取っている新ブランド。ルイジ・ボレッリで経験を積んだエリコフォルミコラ氏が立ち上げたナポリのカミーチャは、端正なマシンワークを駆使して仕上がるシャープなシルエット、消費者の声を忠実に再現した抜群のサイズフィッティングが特徴。最高の着心地をリアリティのある価格で得られる。
エリコ フォルミコラの定番シャツ
※モデル名なし
シンプルだからこそ襟元のタブカラーが映える
この一枚は、無難な白シャツとはいえ、ラウンドタブカラーで今季的な英国感を演出。「BRITSH PREPPY」をテーマに掲げるユナイテッドアローズが推す着こなしのように、ヴィンテージ調の色柄を持つタイと合わせると、より一層今季らしいVゾーンに仕上がる。
リネン混で清涼感十分。背ダーツが入り、スマートシルエットながら男性的な襟元。今から買い足すべき一枚。
■1万8900円(ユナイテッドアローズ)
12 位(14票)
フランチェスコ メローラ
創業:2008年 国:イタリア
ス・ミズーラの技が生きたナポリクラシックを体現する柔らか仕立てのシャツ
フランチェスコ メローラについて
ナポリの中心地にあるアトリエのようなショップには、常にシャツ好きの洒落者が集う。F.メローラはスミズーラ専門店として出発しているため、既製であっても着心地やフィッティングへのこだわりは相当なもの。ハンドワークを多用した仕立ても有名で、この贅沢な作りを見れば、日産40枚の小ロットしか生産できないのも頷けるだろう。
上質な素材セレクトや、伝統のナポリシャツらしい柔らかさとモダンさを融合させたデザインの評価も高く、今ではイタリアで最高のカミチェリアのひとつに数えられるほど。ここで紹介したセミワイド襟のクレリックシャツも、今どきのナポリクラシックを体現する一枚となっている。
フランチェスコ メローラの定番シャツ
セミワイド
手縫い箇所の多さが独特のエレガンスを生む
身頃をストライブとしたクレリックシャツ。ハンドを多用した仕立てがクレリック持ち前のノーブルさと上手くマッチし、非常にエレガントな印象だ。生地はテスト社製。
■3万7000円
13 位(10票)
マリオ・ムスカリエッロ
創業:1870年 国:イタリア
伝統のハンドメイドに現代的なデフォルメを加え時代感あるシャツを生産
マリオ・ムスカリエッロについて
ナポリサルトの聖地、サン・ジョルジオ・アクレマーノにて創業。現在の工房は1964年に建てられたものだが、ルーツは1870年代にシャツ職人として活躍した初代まで遡ることができる、歴史ある一族だ。工房では当初シャツとナイトウェアを手掛けていたが、1973年よりス・ミズーラのハンドメイドシャツの製作を開始。
現在もナポリシャツの伝統的なハンドワークを9工程も組み入れながら、絶妙なフィッティングのシャツをリリース。クラシックでありながらマリオ氏独自のスパイスを加えることで時代感ある見た目に仕上がるのが魅力。最近ではシャツ生地を用いた軽量ジャケットやプルオーバーなども得意としている。
マリオ・ムスカリエッロの定番シャツ
C5LM2100/IB1127
高すぎない台襟でも襟羽根のロールは表現
こちらは肩、アームホール、前立てなど計5か所を手縫いで仕立てたモデル。台襟が低めに設定されたセミワイドカラーは、イタリアのシャツらしい美しいロールを描く。
■2万5200円
14 位(8票)
トゥルッツィ(TRUZZI)
創業:1890年 国:イタリア・ミラノ
普段使いに最適な中村達也氏が監修したエクスクルーシブ
トゥルッツィについて
ブランドが持つ、クラシックでエレガントな雰囲気はそのままに、やり過ぎではない適度なスリムボディへとモディファイ。今ではトゥルッツィの代表モデルとも呼べるこのニューロンドンは、実はビームスの中村達也氏がプロデュースしたモデルだ。北イタリアのシャツとはいえ、袖付けやボタン付けなど7か所がハンドで仕上げられ、かつ襟羽根の美しいロール……。
無理のない価格で、しかも多くのビジネスマンに着てもらえる汎用性を考えて作られているのだ。これまでは高番手を使用した無地のシャツが中心だったが、この春より英国調のストライプやチェック柄も数多く展開。ぜひ、直接店頭で確認してみてほしい。
トゥルッツィの定番シャツ
ニューロンドン
ウエストが気になる人でも無理なく着用できます
本国のスリムフィットを、さらに日本人の体型に合わせてモディファイしたのがニューロンドン。ウエストを絞りすぎず、多くの人が無理なく美しいシルエットを楽しめる一枚だ。
■2万1000円(ビームスF)
15 位(5票)
ヴィンチェンツォ ルジェーロ
創業:1920年 国:イタリア・ナポリ
ハイブランドが全幅の信頼を寄せる確かな手仕事が生きる
ヴィンチェンツォ ルジェーロについて
クラシコからモードまで、ジャンルを問わず一流どころのブランドのシャツをOEM生産することで知られる実力派のカミチェリア。この地位は、手仕事を何よりも大切にする真摯なシャツ作りが築き上げたものだ。現在も工房には手縫いの職人を50人も抱え、着心地に直結する部分をハンドで仕立てている。
ここで紹介する美しいラベンダーカラーの一着も、アームホール、フロントヨーク、ボタン付け、袖カンヌキ、裾サイドガゼットの計5か所を手仕事としながら1万円台! とリアルプライスを実現。生地メーカーと共同開発した細番手で膨らみある糸による生地も肌触りがよく、絶妙なパターンと相まって極上の着心地を実現。
ヴィンチェンツォ ルジェーロの定番シャツ
MILAN
細身ながら動きやすい絶妙なパターンワーク
日本からのリクエストに合わせて各部のサイズをタイト&コンパクトに調節。数多の0EM実績を持つ同ブランドだけに、絶少のサジ加減に仕上がっているのも特徴。
■1万9950円(バーニーズ ニューヨーク)