デザインと高機能を両立する世界最高峰
今や「都会派ダウン」を代表するブランドのひとつとして人気を博すカナダグース。
街に似合うスタイリッシュな見た目はもちろん、実は南極警備隊や登山家が着用する「プロスペック」も大きな特徴なんです。
今回はそんなカナダグースの歴史や人気モデルなど、その魅力を改めておさらいしています。
【1】カナダグースとは
【3】人気モデルなど「全35型カタログ」
【4】よくあるQ&A
【5】カナダグースの立役者
カナダ人初のエベレスト登頂をサポート。
サム・ティックにより1957年にカナダのトロントで創設。国土の一部が北極圏に属する極寒地のカナダにおいて、60年間にわたって厳しい寒さから身を守る製品を人々に提供し続けてきたカナダグース。
1970年代に入ると大容量にも対応する画期的なダウン充填機を発明。1982年には同社製造のダウンジャケットを着た登山家、ローリー・スクレスレットがカナダ人として初めてエベレスト登頂に成功した。
その後もエベレスト登山隊やカナダ北極圏警備隊といったプロフエッショナルからも重用されてきたダウンは、設立当初から今日に至るまで一貫してメイド・イン・カナダにこだわって製造している。
ダウンのトップブランドとして、世界50ヵ国以上で扱われている。
近年はトロントにある工場に加えて、マニトバ州のウィニペグにも新工場を増設。何十年もの歳月を掛けて磨き上げてきた精密な裁断・縫製技術を生かして作り上げられる良質なダウンジャケットは、量産的なものとは一線を画す珠玉の仕上がり。
なお、中に封入する羽毛はカナダ羽毛協会が設ける厳格な基準をクリアしたものだけを使用。
もともとは南極探検隊や山岳レスキュー隊、SWATなど、寒冷地において働くプロフェッショナルたちの防寒着。それゆえ素材も作りも、とにかくタフで機能的。
パラシュートボタン
ファンの間で根強い人気を誇るパーツで、ひと目でカナダグースとわかるアイコニックなディテール。カナダ軍も採用する本格ミリタリー仕様でもあり、手袋をはめたままでも間単に着脱可能。
コヨーテファー
他のファーに比べて凍りにくく(氷点下でも凍結しない)、雪が積もっても払い落ちやすいコヨーテのリアルファー。ファーは簡単に着脱できるため、クリーニングに出すときも困らない。
スノーカフ
長めのリブがついた抽は、手首に隙間なくフイットして冷気の侵入をシャットアウト。保温性を高めてくれるため、バイクや自転車に乗る人からも「暖かい」と信頼されている。
アークティックテック
カナダグースが特許を持つ機能素材。密度が高く、防寒性と耐久性に優れる。さらに撥水加工まで施した自慢の素材。
バイデュランス.5
アークティックテックの進化系として開発されたハイテク素材で、耐久撥水加工が施された2.5層の超軽量マイクロポーラス素材。豪雨をものともしない100%の防水性で、超微細孔によって湿気を逃がす。リップストップ構造でタフさも抜群。
日本におけるブームの立役者
ジャスパー
世界定番の「シャトー」をベースとして日本人の体型に合わせて改良した大ヒットモデル。625FP(フィルパワー)。9万円。
※ジャスパーのコーデ
ジャケットに合わせやすい、やや長めの着丈
ブルックフィールド
首もとの大ぶりチンストラップと手に入れやすい位置にあるハンドウォーマーが特徴。625FP。9万2000円
※ブルックフィールドのコーデ
無骨さが際立つ、男のショート丈
ラッセル
パラシュートボタン付きの大ぶりフラップポケットがミリタリーライクな男の短丈。625FP。9万2000円
※ラッセルのコーデ
極寒地用スペックを日本人向け街スペックに
シタデル
プロ仕様「エクスペディション」がベース。ダウン量とフィットを調整し、タウン仕様に。625FP。10万5000円
※シタデルのコーデ
世界一売れているのはコレ!
シャトー
都会派カナダグースを象徴するモデル。「ジャスパー」よりややゆったり着られるシルエットが日本では逆に新鮮。625FP。9万2000円
※シャトーのコーデ
(右)カーソン:シャトーをベースとしたキルトステッチタイプ。9万2000円。(中)マクミラン:ファーを省略した短丈タイプ。8万9000円。(左)ラングフォード:シャトーよりやや着丈長め。9万2000円。
(右)チリワック ボンバー:短丈のボンバージャケットタイプ。7万8000円。(中)ボーデン ボンバー:着脱式のフード、ウエスト部のリブなどでより機能性を高めたボンバータイプ。8万9000円。(左)コンスタブル パーカ:カナダ特殊警察の制服として開発された骨太モデル。8万2000円。以上すべて625FP。
日本モデルより“ゆったり”で今っぽい
エモリー
準定番の中で特にオンオフ使いやすいモデル。ジャケットの裾がすっぽり隠れる着丈で、腰まで暖かいのも長所。10万5000円。625FP。
※エモリーのコーデ
メイトランド
M-65を彷彿させるフロントの4つポケが特徴。首元リブでフードを外しても様になる。8万9000円。625FP。
※メイトランドのコーデ
ウィンダム
左右のジップ式ロングポケットを特徴とする短丈タイプ。シルエットは程よくゆったり。9万2000円。625FP。
※ウィンダムのコーデ
ウールフォード ジャケット
キルトステッチ入りでフードを省略。カナダグースとしては珍しいほど軽快なデザインに。8万円。625FP。
カナダグースを代表する本気スペック
エクスペディション
1980年代に登場し、その名を世界に知らしめた傑作。南極観測基地で働く研究者のために開発されたモデルだけに保温力はハンパなし。11万円。625FP。
北極圏警備隊が採用した「地上で最も暖かい」一着
スノー マントラ
60年以上の歴史を持つブランド最古のアイテム。247個ものパーツで構成され、マイナス70℃の実地試験をクリアした最強の一着。17万円。重さ3.4kg。675FP。
クラレンス コート
洗練ツートンボディ。2層構造の表地は撥水加工のポリエステルを使用したウールライクなヘリンボーン。袖のワッペンは省略。12万8000円。675FP。
(右)バルモラル(中)ロストランド ボンバー(左)ウィンダメアコート / すべて表地に2層構造の撥水加工ヘリンボーン素材採用。675FP
(右)エモリー(左)メイトランド / 準定番モデルで紹介した2つのブラックレーベル版。腕のワッペンが黒に。625FP。
(右)ハイブリッジ ライトジャケット / パッカブルモデルのブラックレーベル版。800FP。(左)コースタル シェルジャケット / 4方向ストレッチ素材を用いた3層構造ハードシェル。
ハイブリッジ ペレン ジャケット
新素材「30D」に加え、脇・股下・裾部分のパネルに二重織りのインサレーションを採用し、動きやすさを向上。8万3000円。800FP。
(右)ハイブリッジ サットン:上のジャケットのフーデッド版。9万9000円。800FP。(中)プリチャード コート (左)キャラハン / 30Dとアークティックテックのコンビ使いモデル。675FP。
ブルックバル ジャケット
4方向ストレッチの軽量リップストップナイロン使用。内ポケットに収納可。5万2000円。750FP。
(右)ロッジダウン フーディ(左)ロッジダウン ジャケット / 右内ポケットに収納可。表地はリップストップ。5万9000円。750FP。
(右)ハイブリッジ ライトジャケット(左)ハイブリッジ ライト フーディ / 左外ポケットに収納可。4方向ストレッチ。6万2000円。800FP。
PBI エクスペディション
「原点モデル」もロイヤルブルーなら鮮度MAX。11万8000円。625FP。
PBI チリワック ボンバー
「世界定番」のPBI版。8万9000円。625FP。
PBI ロッジ フーディ
「パッカブルモデル」のPBI版も。6万4000円。750FP。
生産拠点をコストの安い他国に移すブランドが多いなか、本国カナダの自社工場で今もまじめに作っています。羽毛を詰めたり縫製したりと、全工程がここで行われるため、常に高品質をキープ。
またコヨーテファーは害獣駆除したものを利用するなど、環境にも優しい信頼のおけるブランドなんです。
自社開発したアークティック・テックと呼ばれる丈夫な素材を使い、この道何十年の職人さんが一着ずつ丁寧に仕立てています。
カナダのトロント郊外にある、緑豊かなカナダグース本社。最高の防寒着を作ろうとしたところ、自然とカナダメイドになったそう。
カラーバリエーションは主に4色。モード派なら断然ブラック、定番好きならネイビー、トレンド意識なら茶系のアース、上品狙いならアウトドア感を消したタンがおすすめ。
セレクトショップの別注が発売されることもあります。こうしたレアモデルはワンシーズン限りのリリースも多く、激しい争奪戦になることも。気になったら、後悔しないように即購入が正解です。
※インタビュー内容は、雑誌Beginからの引用です。
山でも都会でも至高のパフォーマンスを
「カナディアン・ラグジュアリー」。これこそがカナダグースが未来へ掲げるコンセプトである。CEOのダニー・リース氏は語る。
「我々の考えるラグジュアリーとは、歴史の重みやメイド・イン・カナダが実現するたしかな品質だけではありません。あらゆるシーンやエリア、局面でベストパフォーマンスを発揮する防寒ギアがライススタイルに存在すること。これが理想のラグジュアリーです」。
カナダグースは命を預けられる最高のギア
これまでカナダグースは軍や特殊警察、国境警備隊など、過酷な状況下で活躍するプロたちにウェアを供給してきた。なかでもその60年の歴史に金字塔を打ち立てたのが、カナダ人として初めてエベレスト登頂を果たした冒険家、ローリー・スクレスレット氏である。
メンズファッションブランドナビ編集部
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