山にも街にも使える「一流ダウン」ならココ!
厳しい環境に絶えうる機能性はもちろんのこと、街着としても着られるファッション性をも兼ねそなえる本格ダウン…。
今回は日本・アメリカ・カナダ・フランス・イタリアなどなど、国内外から厳選した『世界を代表する本格ダウンブランド50選』を国別で紹介しています。
①ダウンの品質を示すフィルパワーについて
②本格ダウンブランド50選
■日本
■アメリカ
■イタリア
■カナダ
■イギリス
■フランス
■ドイツ
■スイス
③ダウンの豆知識Q&A
■ダウンの洗濯方法 etc…
本格ダウンであればタグや商品説明に必ず記されているフィルパワー(FP)。このフィルパワーとは「ダウンのかさ高を表す数値」のことで、羽毛約30g当たりの膨らみ度合いを立方インチで示しているもの。
この数値が大きければ大きいほど空気を多く含んでおり、保温性が高いということになります。つまり、ダウンジャケットの中に同じだけの重量のダウンが含まれていたとしても、フィルパワー次第でより暖かいダウンジャケットを作ることができるんです。
一般的に高品質とされているのは700フィルパワー以上のダウン。又、写真1番右のような900フィルパワーの超高品質ダウンでは、卓越した軽量化と保温性を実現しています。
■極寒の地で鍛え上げられた、最高峰の国産プロダクト。
1953年のマナスル遠征隊、さらにはブランド創業年にもあたる1956年の第一次南極観測隊に自社製プロダクトを供給して以来、およそ半世紀以上に渡り、日本の冒険家たちを支えてきた国内最高峰。
コストや技術の問題から国内生産を貫くことが難しい今日にあっても、頑なにジャパンクオリティを追求し、高機能、高品質はもとより、日本人に最適なフィッティングまでも実現している。
ダウンは身体の動きを考慮したパターン設計をはじめ、防水性と透湿性を両立させた独自開発素材など、テクノロジーも時代とともにアップデートしている。
また近年は前述の観測隊などに採用された、ヘリテージモデルのモディファイドアイテムをはじめ、ミドルレイヤーからインナーまで様々なシーンに沿ったプロダクションを展開。極地で鍛え上げられたパフォーマンスを、タウンユースに落とし込んでいる。
■布団の街から生まれた、国内屈指のダウンシェラフブランド。
国内でも有数の真綿の産地であり、近江真綿布団の生産拠点でもある滋賀県米原市。現社長の父にあたる横田晃氏がこの地に設立した寝具メーカー「横田縫製」を前進に、1960年代からアウトドア用シェラフの名門として広く知られる国内ブランド。
現社名は、ヒマラヤ山脈に位置する8000メートル級の高峰、ナンガパレットにあやかったもの。
近年は、主力のシュラフで培った技術とノウハウをダウンジャケットなどアパレルへフィードバック。さらに国内生産にも関わらず優れたコストパフォーマンスをアドバンテージに、大手セレクトショップなどとコラボレーション。
またユーザーのニーズに応えるかたちでスタートした永久保証性は、生地の劣化やファスナーの破損といったトラブルにも迅速に対応できる体制を整え、極地を生き抜くアルピニストのみならず、デイリーユースな利用者にも圧倒的な支持を集めるに至った。
■タフな現場からのフィードバックを活かしたダウンづくりを徹底。
1969年にアイガー北壁日本人第二登を果たしたトップクライマー、辰野勇氏が大阪で創立。以来、一貫して”機能美”と”軽量と迅速”をコンセプトに据えて製品開発を行っており、登山隊や南極探検隊の装備品にも幾度となく選ばれている。
事前保護活動に尽力する団体へのサポートや、アウトドアを通じた社会福祉活動も行う。
ダウンウェアはその多くに「EXダウン」を採用。800フィルパワー以上を有する最高品質ダウンのみがこう呼ばれており、寒暖差の激しい気候で育てられて水鳥から丁寧に採取。
この羽毛は多くの暖かい空気を蓄える性質を持ち、ごく少ない量でも十分な保温性を確保することができる。極上の暖かさと驚くべき軽さを両立したダウンは、アクティブライフの欠かせないパートナーとなる。
■ストレッチ性に優れ、水洗い可能なオリジナル素材。
伸縮性に優れ、水洗いも可能なオリジナル素材「デュアルフレックス」を使用し、メンズからレディース、小物まで幅広い商品構成が魅力の日本ブランド。
ダウン専業のため、季節限定のリミテッドショップでしか取り扱っていなかったにも関わらず、2011年のデビュー以来、国内はもとより海外でも快進撃を続けている。
2015年には神宮前に直営店をスタートさせ、不要なダウンウェアや布団のリサイクルプロジェクトも開始。回収されたダウンを使ったアイテムも別ラインで展開している。
なお、ブランドディレクターはラフォーレ原宿など多くの広告ビジュアルも手掛けるデザイナー伊藤心氏が担当している。
公式:https://allterrain.descente.com/
■自慢の「水沢ダウン」はまさに圧巻のクオリティ。
バンクーバーオリンピックに挑む日本人選手団のために開発された「水沢ダウン」がきっかけとなり、スポーツメーカーのデサントが2012年にスタートしたライン。
”デザインはすべて機能性に従事したものである”を合言葉に、洗練された機能服を提案している。
同ブランドのダウンジャケットといえばやはり水沢ダウン。そもそも水沢ダウンとは岩手県の奥州市(旧水沢市)にあるデサント社の水沢工場で作られるダウンを指す。
そして特徴となるのは耐水性の高さ。最先端の熱圧縮ノンキルト加工により、水の浸入口となるステッチを使わず裏地・中綿・表地を重ね合わせることに成功。さらに、ソーイング箇所のウラからシームテープでの補強を施し、水の浸入経路を徹底的に排除している。
■街でも山でも着たくなるモダンで快適な傑作。
イッセイミヤケのデザインチームで活躍した池内啓太氏と森美穂子氏により、2011年に設立。
パリコレブランドの経験で培った感性とフィールドでの実用性を融合したコレクションを発信。展開するプロダクトはいずれもデザイナー自身による山でのテストを経て製品化されている。
ダウンについては、デザイナー出身だけあってどこかモダンなムード。都会的なスタイルにもすんなり溶け込むので重宝する。それでいて、スペックは山にも入れる本格仕様なのだから脱帽。
生地にはバーテックスブランドの機能素材が使われており、羽毛もポーランド産をはじめ良質なものだけを厳選している。自然の中で快適に過ごせて、街ではセンスよく装える秀作ダウンは、クローゼットに加えておきたい。
公式:https://www.snowpeak.co.jp/
■日本ブランドの雄が放つダウンはどれもアカ抜け。
1958年、登山家である山井幸雄氏が新潟県で金物問屋を始めたのがルーツ。彼は当時のツールに満足できず、登山用品にも着手し1963年に現在のスノーピークの名称を商標登録した。
1986年に現社長の山井太氏が入社しキャンプ事業を開始。2014年にアパレルラインをリニューアルしてさらに成長を続けている。
ダウンの特徴はアウトドア&タウンの両シーンで着られるデザインを意識したアカ抜け顔が多い。珍しいインディゴ染めのダウンや、全面総柄モデルなど、高鮮度なジャケットは袖を通すだけでも楽しい気分になれる。
焚き火時の火の粉で生地が溶けるという、アウトドアで多かった問題を解決した難燃素材使いのダウンも、キャンプ好きの大人に刺さるアイテムだ。いずれも日本ブランドらしい職人気質なつくりで長く着られるから、無駄な出費を避けることにも繋がる。
■アライド社製をはじめ、品質のいい羽毛を厳選。
日本のアウトドア用品メーカー「ティムコ」が自然との融和や共生をテーマに1982年に立ち上げ。
フライフィッシング用ベストから始まり、1984年になるとアウトドアウェア全般をリリース。その3年後には日本ブランドとして初めてゴアテックスを使ったマウンテンパーカーを発表した。
フィッシングやバードウォッチングといった、自然の中で穏やかに楽しむ”クワイエットスポーツ”に適したダウンを手掛けている。少ない運動量でもカラダが冷えないよう、最良のヨーロピアングースや米国の名門メーカー・アライド社製の羽毛などを惜しみなく取り入れている。
空気が抜ける経路が複雑で、縫製穴からダウンが吹き出しにくい「ビスティルファイバー」や、極地でも防風性を保つ「ウインドストッパー」など、生地も機能的。
公式:https://www.goldwin.co.jp/tnf/
■創業当時からブレない”アウトドア志向”が街でも人気に。
1966年、カリフォルニアのノースビーチに開いた小さな店が始まり。自然の中で暮らすことを夢見た当時の若者たちに、ザ・ノース・フェイスが提供したダウンパーカーやバックパックといったアイテムは、大きな共感を得た。
1968年には現在使われているブランドロゴが誕生。モチーフとなった「ヨセミテ公園のハーフドーム」はクライミングにおける最も過酷なルートのひとつで、同ブランドのチャレンジ精神と先進性を表す象徴となった。
それ以降、画期的なコンセプトや新素材を積極的に取り入れ、数々の名作を生み出してきた。ダウンパーカーの原型といわれれるシェラパーカーなど、その多くは現代まで受け継がれるダウンウェアの基本となっている。
そうした創業当時からのブレない”アウトドア志向”が信頼されているからこそ。本物志向の人たちの間で街着としても人気になっている。
600フィルパワーや撥水生地 etc…、優れた機能性をで本格的なアウトドアシーンに向けた作られてきた同ブランドのダウン。機能美を追求したシンプルなデザインだからこそ、街で着てもサマになるし、浮ついたお洒落じゃない”違いのわかる男”を演出できる。
ひと口にダウンといっても、薄手の軽量なものから防寒性を重視したタイプまで様々なモデルがあり、スペックを見極めながら、シーンごとに合わせた最適な1着が選べる。
■実用性だけでなく、地球の未来も考えたダウン。
環境に配慮したアウトドアブランドの先駆けであるパタゴニアは、1973年にアメリカ・カリフォルニア州のベンチュラで創業。
リサイクルポリエステルやオーガニック綿といった自然にやさしい素材を早くから取り入れ、その地球と向き合った取り組みは同業他社を追随させることに。もちろんダウンも、フィールド対応の機能性を与えつつエシカルなマインドへと落とし込んでいる。
とくにダウンで着目すべきは中に封入した2種類の羽毛。ひとつは、限りある資源を有意義に使ったリサイクルダウン。古着などから回収した羽毛を洗剤と共に温水で洗浄し、超高温で乾燥。これによりバージンダウンと同等の機能を取り戻す。
そしてもうひとつが、農場から工場まで追跡可能なトレーサブルダウン。強制給餌や非人道的な羽毛採取を行っていないことを証明している。そんな環境に配慮したダウンは身も心も暖かくするだろう。
■クラシックアウトドアに敬意を払ったダウンが揃う。
1830年に設立された、ダウンをメインとするアメリカ最古のアウトドアブランド。
英国移民のジョン・リッチ2世がペンシルベニア州に毛織り工場を建設したのが始まり。1939年からは南極大陸探検隊にウェアを提供している。
今季はクラシックアウトドアへのリスペクトを宿した、’50年代や’70年代のムードを色濃く感じさせるダウンウェアが顔を並べる。
当時の面影を残しつつもスペックやシルエットは今風へと進化を遂げているので、タウンユースで最高のパートナーとなってくれるのは確実。同時に、都会の洗練された景観にも違和感なくなじんてくれる。
公式:http://www.columbiasports.co.jp/
■ヘビーな環境下でも快適な「独自テクノロジー」。
ドイツ出身のポール・ラムフロムが1938年にアメリカはオレゴン州で創立。ハットカンパニーから始まり、1960年にスキーグローブの会社と合併してから本格的にスポーツ・アウトドア用品を手掛けるように。
コロンビアの特徴として、これまでに多数のオリジナルテクノロジーを世に送り出しており、それはダウンにも応用されている。
体温を反射して保温効果をアップする「オムニヒート」、素材そのものの風合いを残しながら雨や汚れを弾く「オムニシールド加工」、透湿性を両立した防水テクノロジー「オムニテック」などを採用し、快適性を飛躍的に高めている。
又、羽毛のフィルパワーも700から900と総じて高い水準にあり、トータルバランスは非常に優秀。
■「ダウンテック・ダウン」が快適状態をずっとキープ。
アメリカのメイン州・フリーポートを拠点とするブランド。1912年にレオン・レオンウッド・ビーンがハンティングブーツを販売したことが始まりで、1924年に今も続くマスターピース”フィールド・コート”の原型が誕生。今や年間売上高14億ドルを超える世界的ブランドへと成長。
LLビーンのダウンといえば「ダウンテック・ダウン」を使用した快適な作りが特筆点。極薄ポリマーで加工したこの機能羽毛は、吸水する水分量が一般的なダウンと比較して約33%減少しており、さらに約66%も速乾性がアップ。そのためウェットコンディションでも熱が逃げにくい。
又、フォードやファーが取り外せるマルチなモデルや、旅行などにも連れて行けるパッカブル仕様など対応力の高いモデルが多いのもポイント。
公式(海外):http://www.westernmountaineering.com/
■創業当時の理想を貫く、古参U.S.アウトドア。
カリフォルニア州サンノゼに住む2名の登山家により、1970年にガレージブランドとしてスタート。
当初はダウン仕様のシュラフをメインに製造していたが、多くのアルピニストからの支持を受け、後にアパレル市場にも展開。プロダクトの多くはサンノゼにある自社ファクトリーにて製作。
誕生から45年以上経た現在においても、サンノゼに位置する自社工場での生産を継続させ(クロージングの一部はカナダメイド)、メインのダウンプロダクツに関してはすべて850フィルパワーと言う圧倒的な空気包含力を誇る高品質グースダウンを採用。
トレンドとはあえて距離を置き、装飾過多に走ることのないベーシックかつ確かなもの作りで未だ根強いファンを獲得している。
公式:http://rocky-mountain-featherbed.com/
■ウエスタンヨークを配した元祖カウボーイダウン。
”カウボーイステイツ”とも呼ばれるアメリカ・ワイオミング州のジャクソンホールで、1960年代後半に設立されたカウボーイ仕様のダウンブランド。
かつて同地を治めたネイティブアメリカンの英知が集結したレザーケープをモチーフに、継ぎ目のない一枚革を使い、ウエスタンヨークをアイコンとして作成。その優れた防寒性や肌触りが羽毛布団(フェザーベッド)を連想させることから、ブランド名が付いたと言われている。
1974年に当時の最先端素材であった「ゴアテックス」をいち早く取り入れ、同じくウエスタンヨークを配したマウンテンパーカーなども製作。
だた、1980年代に入ると惜しまれつつもブランドは消滅。一時はヴィンテージ市場でのみ取り引きされるも、世界有数のコレクターだった寺本氏率いるサーティーファイブサマーズによって現在は実名復刻されている。
公式(海外):https://www.crescentdownworks.com/
■ダウンウェア市場でも数少ない、ハンドメイドの匠。
世界で初めてダウン素材をアウトドアアパレルに採用した名門エディバウアーで修行を重ね、早くから環境問題にも取り組んだ、アン・マイケルソンにより1974年に設立された、その名の通りダウン専業ブランド。
当初は、カスタムオーダーのダウンベストを中心に事業を展開。今日もなお創業の地シアトルをベースに、昨今では世界的にも稀有となった、ハンドメイドによるクオリティコントロールを継続している。
バーテックスナイロンや60/40クロスを用いたベストやパーカをメインに、40余年に渡り、オーセンティックで飽きのこないデザインを展開。
最高峰の断熱性を有するグースダウンをふんだんに使ったアイテム群は、新世代のファンをも獲得。一方で、往年のダウンアパレルを思わせるベーシックかつボリューミーなルックスは、いわゆるアメカジファンの間で永久定番のひとつとなっている。
公式:http://featheredfriends.jp/
■アウトドアの聖地、シアトルベースの隠れた名門。
マウントレーニアやオリンピック国立公園、さらには多くのガレージブランド、リテーラーを有し、アウトドアアクティビティの聖地でもあるワシントン州シアトル。
その公開に拠点を置き、当初からシュラフやベストパーカーといったダウンプロダクトのみを展開してきたダウン専業ブランド。
創業当時から変わらぬオリジナルメンバーによって管理され、行き届いたクオリティコントロールから優れた製品を数多く生み出している。
1970年代から今日まで一貫してシアトルメイドにこだわる頑なな姿勢やガレージブランド出身ならではのオリジナリティに寄せられる信頼は厚く、特に創業当時から継続展開するフラッグシップモデル「ヘリオス フーティ」、「ヘリオス ベスト」は、マイナーチェンジを繰り返しながらも時代を超え、いまだ絶大な人気を誇っている。
■ブルーサイン認証の、自然リスペクトな逸品。
いわずと知れた米国ウインタースポーツ界の巨星ブランドであり、1977年にスノーボーダーのジェイク・バートンが、アメリカのバーモント州にて設立。70年代のスノーボード黎明期からシーンの発展に尽力し、世界的なトップライダーも数多く在籍している。
ブーツ、ボードといったギアから機能的ウェアまで、スノーボードに関わるアイテムを総合的にラインナップしている。
バートンのダウンウェアは有害な化学物質がいっさい含まれていない「エコな作り」のほか、労働者の健康・安全を考えた上で製造されている。
さらに、ダウンウェア内に注入したフィルパワーに優れるプレミアムダウンも全てRDS認証と、環境への配慮を徹底した。冬山にも地王するゴアテックスジャケットから、主役&ミドルレイヤーどちらでも使えるインナーダウンまで顔を並べる。
■古きよき雰囲気に満ちた、大人好みのアイテム群。
カリフォルニアのアウトドアショップ「スキーハット」に勤務していたジョージ・マークスとボブ・スワンソンが1965年に設立。海で遭難にあい機能的なアウトドア服の重要性を感じた2人の経験が、ブランドを立ち上げる発端となった。
1968年には60/40クロスのダウンジャケットを発表し大ヒットを記録。1975年に日本でもブランドの取り扱いが始まった。
ダウンは、’70年代から’80年代にかけての趣深いアーカイブ作品をイメージソースとした、ヘリテージラインが絶対的な定番。
ブランドお得意の米国製60/40クロスを表地に使っているのも特徴で、オーセンティックな雰囲気と心強いタフネスを同時に享受できる。愛用するほど深みを増すダウンでもあるので、じっくり時間を掛けてアジ出しするのもイイ。
公式:http://www.outdoorresearch.jp/
■時代に流されない完成されたデザイン。
シアトルが本拠のブランドで、誕生は1981年。創設者ロン・グレッグは登山仲間が粗末なゲイターで怪我をしたことからアウトドアの重要性を痛感。
自身で独自にゲイターを製作し、出来栄えに自信を得たことからブランド設立に至った。90年代からはアウトドアウェアも手掛ける。
アウトドアリサーチのダウンは余計な装飾性を極力省き、フィールドにおいて必要となるディティールのみを採用した質実剛健な仕立て。
だからこそ、トレンドに流されずライフパートナーとしてずっと付き合える。内包するダウンのフィルパワーはどのモデルも高く、さらに表地には高機能素材を使っているため、日常からアクティブシーンまで幅広く順応する。
■遊び心を取り入れたダウンアイテムがずらり。
ブービーバードロゴでおなじみのブランドは、1983年にアメリカ・ユタ州で創設される。サングラスが川に落下しないためのアイウェア用ストラップが最初のアイテムだった。
バイオマス発電による電力で一部製品を生産するなど、エシカルな取り組みにも積極的。
そんなチャムスのダウンは、他のブランドとはひと味違った茶目っ気のあるデザインが大きな特徴。ピースフルな総柄だったり、ライニングで発色を効かせたりと、外遊びでテンションを高めてくれるようなものが数多く展開されている。
どれも高いフィルパワーのダウンを封入しているので、日常的なアウトドアユースにおいては十分なスペックも兼備。バランスの取れた仕上がりなのに、価格は良心的というのもポイントが高い。
公式:http://www.timberland.co.jp/
■環境を思いやった工場で生産されるダウンプロダクト。
1918年、ドイツ系アメリカ人のネイサン・シュヴァルツが米国ボストンで靴屋を開業したことが歴史の始まり。
1952年には前身会社となるアビントン・シュー・カンパニの権利を半分買い取り、3年後に権利を100%取得。1973年に完全防水ブーツ”ティンバーランド”が大ヒットし社名となり、今ではアウトドアの総合ブランドへと成長。
屋久島の自然保護やモンゴル自治区にあるホルチン砂漠の緑化支援など、積極的な環境保護活動でも知られ、その心がけはダウンウェアにも影響。地球環境、労働者への配慮が行き届いた良識のあるファクトリーのみと契約を交わし、製造を行っている。
そしてデザインはフィールドやタウンでの使い勝手を重視。必要な機能性を持たせながら、シンプルで無駄のないルックスに仕上げている。
公式(海外):http://capeheights.com/
■機能を踏まえながらもスマートさにアプローチ。
1990年にファクトリーとして生まれ、創業時はL.L.ビーンやイースタンマウンテンスポーツをはじめとした米国トップアウトドアブランドのウェアを製作していた。
そこで蓄積したノウハウを生かし、1994年にオリジナルブランドをスタートさせたのが「ケープハイツ」。その名は”海岸”を意味する”cape”と、”山”を意味する”heights”を組み合わせた造語。
アーバン×アウトドアを指針とするブランドらしく、アクティブさの中に都会っぽさが薫る、スマートなダウンが持ち味。一般的なアウトドアブランドと比べて細身のシルエットも着こなしの洒脱な雰囲気をアシスト。ダウン量もスタイルがよく見えるように調整されている。
そしてもちろん、フィールドで必要となる機能性もしっかりキープ。名だたるブランドのOEM生産を手がけてきた知識が詰まっているから、街でも山の中でも安心して使える。
■柔軟なラインナップながらダウンの質の高さは共通項。
1974年にアメリカのコロラド州グランドジャンクションで、エリック・レイノルズとデイヴ・ハントリーにより設立。1976年には当時無名だった「ゴアテックス」をアウトドア業界で初めて寝袋に採用。極限環境でも快適に過ごせるプロダクトを追求する姿勢は、今も変わらない。
ダウンは気軽なエントリーモデルからアスリート向きの本格ダウン、そしてセレクトショップとのコラボまで。他ブランドに先駆けてゴアテックスを使うなど、常にチャレンジングなモノ作りを行ってきたブランドらしく、そのラインナップは実に柔軟性に富んでいる。
多種多彩なダウンを打ち出す中でも共通しているのが、信頼の置ける羽毛の品質。全モデルが700以上のフィルパワーを備え、ハイスペックなダウンジャケットともなると1000フィルパワーも展開。
そのため、寒さの厳しいシチュエーションにおいても安心して身を任せられるのが嬉しい。さらにどれも水に強い生地で仕上げられているのも特徴で、どんな天候においても申し分ない活躍を見せる。
公式(海外):https://aztechmountain.com/
■最高の素材と技術をデザインに反映。
2013年にメゾンブランド出身のアンソニーとデイビットによりニューヨークで設立された、アウトドア界の新鋭。
現在はアスペンとNYをベースとして活躍し、2016年には日本にも上陸を果たした。革新的デザインと最先端スペックを融合した無二のコレクションを世に送り出している。
名だたるメゾンでキャリアを重ねたデザイナーが提案するのは、シティと雪山を行き来できるラグジュアリーで実用的なダウン。最高峰の技術と素材、そしてメゾンで培ったセンスが惜しみなく投影され、ヨーロッパの工場にて製作される。
本格的なアウトドアダウンジャケットの水準である耐水圧2万mmを誇り、タフな登山にも対応。いわゆる山っぽい男ダウンとは一線を隠す斬新なデザインもさすが。
■リサイクルダウンを使い、持続可能性を徹底追求。
アウトドアブランドやスポーツブランド出身のディレクター&デザイナーが集まり、オレゴン州のポートランドを拠点として2007年に始動したナウ。
使用する素材から製造工程に至るまで包括的に環境を思いやった、エコ重視なブランドだ。
ダウン製品は多くがアップサイクルした羽毛を使っている。フランスの会社と手を組み、回収した羽毛を丁寧に洗浄して以前の状態に戻し、仕分けを経て再利用。
品質はバージンダウンと比べても遜色がなく、しかも資源の消費を抑えられるので、リサイクルダウンはとても有意義な素材と言えるだろう。なお、ナウの製品売り上げの2%は人道的活動や環境問題に取り組む団体へと寄付される。
公式:http://www.mountainhardwear.jp/
■3つの重要ファクターが完璧に揃った最強ダウン。
シエラデザインズ出身の8名により1993年に設立され、1994年に全米デビュー。
寝袋など数少ないアイテムから始動だったが、すぐにギアやウェアまで展開を拡張。1996年にはほかに先駆け防風透湿フリースの開発に成功するなど、テクノロジーは常に業界の先端を走る。
ダウンウェアは「暖かさ・水への強さ・エコな作り」で、アクティブ派の大人たちから支持を得ている。どのモデルもフィルパワー650以上と防寒力に関しては折り紙付きで、羽毛は撥水加工によって機能的に進化。
しかも、使われているのはRDS認定のエコなダウンのみと、環境にも配慮している。どの角度から見ても魅力的なだけに、手放せない存在になること間違いなし。
■軽くてタフという指針を体現した逸品群。
アメリカを代表する登山家であるジョン&マリーのボーチャード夫妻が、ニューハンプシャー州で1981年に旗揚げ。
ちなみにマリーはアコンカグア(アンデス山脈にある南米最高峰の山)に女性で初めて登頂に成功した人物でもある。登山家から絶大な支持を得るだけでなく、米軍への納入実績も持つ質実剛健なブランド。
ブランド創設時から一貫してコンセプトとして掲げているのが、軽く、丈夫であること。当然ながらダウンウェアもこの社是に基づいた仕上がりになっている。
厳選されたグレーダックダウンを封入することによって、防寒性と軽量性を両立。その上、表地をテフロン加工でフィニッシュし、防汚性や撥水性も確保している。
フィールドで快適に過ごすために使えるのはもとより、安心できる作りだから山と街とでがっつりヘビロテしてもOK。
公式:https://tatrasconceptstore.com/
■3ヵ国が携わる、夢のコーポレートブランド。
イタリア、ポーランド、日本の3ヵ国が携わるファッション界でも珍しいコーポレートブランド。
デザインはイタリア、ダウンなどの素材調達はポーランド、マーケティングやブランディングは日本と、3ヵ国をまたいでそれぞれのチームが担当している。
ヘビーアウターからカットソーまで、そのラインナップは実に幅広いが、なかでもダウンウェアは大きなウェイトを占め、毎シーズン多くの新作が発表される。
ポーランド産のホワイトグースを贅沢に使用し、カジュアルでありながらもイタリアンらしさを感じさせるエレガントさで、近年最注目ブランドまで昇り詰めた。
公式:https://duvetica.fen.co.jp/
■上質なツヤを湛える元祖プレミアムダウン。
フレンチダウンも名門モンクレールで、社長を務めていたジャンピエロ・バリアーノ氏が独立し、イタリア・ヴェニス郊外のモリアーノヴェネトで創業したプレミアムダウンブランド。
現フランスダウンフェザー協会会長のピエール・カペロが運営する工場により、グレイグースの羽毛から上質な部分だけを厳選。さらには欧州内で最高レベルの技術が保障された工場のみと契約を結ぶなど、前職から続くコネクションを活かした独自のクオリティコントロールが最もたる魅力。
ちなみにブランドネームはフランス語でダウンを表す「デュベ」と、イタリア語で倫理や道徳を表す「エディカ」を掛け合わせ命名された。
公式:https://www.moorer.clothing/jp/ja/
■モダンとクラシックが同居するイタリアンハイエンド。
1999年、イタリアはヴェローナにて設立され、当初はレディースアウターを中心に展開するも、2005年よりメンズ市場にも参画。ダウンウェアを中心に高級アウターのみを展開する注目のイタリアンメゾンへと成長した。
プルミュールダウンと呼ばれる最高品質のシベリア産ホワイトグースを使用し、さらにヨーロッパの国内規格に従って、使用ダウンのすべてを国内で殺菌消毒する徹底ぶり。
また、アウトシェルには世界トップシェアを誇るロロ・ピアーナ社が開発した防水・防風素材ストームシステムを採用するなど、イタリアの伝統と革新性を両立させた独自のプロダクションを披露。
公式(海外):https://www.peuterey.com/
■イタリアならではの気品あるベルテッドスタイル。
イタリアダウンの名門ジオ・スピリット社からデビューし、2008年にミラノで大ブレイクを果たすと、多くの有識者から「イタリアで最も売れるダウンウェア」とも絶賛された新興プレミアムレーベル。
スポーティ&エレガントとなるコンセプトのもと、欧州メゾンならではの気品溢れるベルテッドスタイルをメインに、グースダウンやラビットファー、リモンタ社と共同開発したナイロンなど高級素材を駆使。
フロントボタンやポケットワークにミリタリーやワークから影響を残しつつ、シャープで都会的な雰囲気にこだわるその姿勢は、まさにイタリアブランドならでは。
■極地で鍛え上げられた最強の防寒ダウン。
1957年にカナダはトロントにて創業。大容量にも対応可能なダウン装填機を発明したことで、新時代をもたらしスノー・グースというブランドを確立し、これが後にカナダグースへと発展した。
南極調査隊、エベレスト登頂隊などプロの冒険家たちにもプロダクトを提供し、彼らの実体験に基づくデータを製品にフィードバックすることで、いまなお進化を継続。こだわりの自国生産を徹底。厳密なプロダクトコントロールのもと、北米のみならず、いまや世界中にシェアを広げている。
何十年もの歳月を掛けて磨き上げてきた精密な裁断・縫製技術を活かして作り上げられる良質なダウンジャケットは、量産的なものとは一線を画す珠玉の仕上がり。
なお、中に封入する羽毛はカナダ羽毛協会が設ける厳密な基準をクリアしたものだけを使用している。
公式(海外):http://www.osccross.com/
■ダウン専用ファクトリーのファッションライン。
母体となるアウトドア サバイバル カナダ社は2009年にカナダのトロントで設立され、1985年から続くダウン専用ファクトリーを買い上げるかたちでハンドメイドによるプロダクションを展開。そのファッションラインとして2012年にスタートした。
専門のデザインスタジオから生み出されたクラシックモダンな意匠は流麗なパターンで仕上げられ、OSC本来の機能性と品質はそのままに、マイナス25度まで耐え得る仕様に変更。
トレンドを加味したファッションラインとしてプレミアム感を演出するとともに、素材やディティールワークでタウンユースに昇華している。
公式(海外):https://www.phdesigns.co.uk/
■オリンピックチームも愛用するイギリス屈指のダウンマエストロ。
マンチェスター郊外の小さな農場から発信するガレージブランドからスタートし、1970年代には英国を代表するアウトドアブランドへと成長した「マウンテン エクイップメント」。その創設メンバーであり、自身もクライマーとして活躍したピーター・ハッチソンが設立したダウン専門ブランド。
いまなおマンチェスターを拠点に、わずか15名のスタッフに全工程を委ねる小規模体制でありながら、英国公式登山隊をはじめ、冬季オリンピック選手団の公式ユニフォームにも選出されている。
広大な寒冷地域を抱える欧州では、ダウンに定められる基準が厳しく、プロ仕様は最低でも700フィルパワーを目安としているが、同ブランドは上をいく800フィルパワーの防寒性に優れた軽量ダウンを使用。
ちなみにフィルパワーという単位を発案したのはピーエイチデザインだと言われている。
公式:https://www.mountain-equipment.jp/
■ヒマラヤ遠征隊にも供給した英国屈指の実力派。
クライマーのピーター・ハッチンソンとビート・クルーが、1961年にマンチェスター郊外にオープンしたクライミングショップがルーツ。
営業のかたらわ製作していたシェラフやダウンが登山家の間で評判を呼ぶ。著名な登山家や極地遠征隊の公式装備品としても採用される。
イギリスきっての老舗アウトドアブランドとして名高く、設立年の1961年からヒマラヤ遠征隊のサポートを積極的に行い、1970年には代表作となる”アンナブルナ・ジャケット”を供給。現在に至るまでイギリスの遠征登山隊に愛用され続けている。
そういった背景からもわかるとおり、同ブランドのダウンジャケットはプロテクションを最重視した作りが特徴。その一方、装飾性を抑えたシンプルなデザインで、街コーデへの順応性も高い。
■性能の優秀さはもとより、細部までの気配りも魅力。
アルピニズム発祥の国、イギリスで生まれたブランドで、その語源は”carry more=もっと運べる”。1946年にチャールズとメアリーの夫婦が設立。
最初はサイクルバッグのメーカーとして歩み始めたが、徐々にラインナップを広めて総合アウトドアブランドに。数多くの登山遠征隊に採用された実績を持つ。
カリマーのダウンは、オリジナルの防水透湿素材「ヴェザータイト2L」を筆頭に、ファンクショナルな生地で仕立てられているのが特徴。
気温・天候が読みにくいフィールドでよき相方に。また、羽毛もヨーロッパ産など信頼性の高いものが封入されておりスペックは十分。
さらにサイドポケットが暖かい起毛素材だったり、袖口から冷気を防ぐハンドゲーターが付属していたり……、気の利いたディティールが随所にちりばめられている。
公式(海外):https://rab.equipment/
■機能性と軽量性の融合がブランドの真骨頂。
即効登頂スタイルで多くの成果を残した英国のクライマー、ロバート・ラブ・キャリトンが自身の愛称を冠し1981年にスタート。設立した間もないころはヨークシャー州の自宅で寝袋を作っていた。今では当たり前となったバーテックス生地をいち早くダウン製品に取り入れたブランドとしても有名。生地メーカーとの共同開発も行っている。
ブランド創設者のロバートは、必要最小限にまとめた装備でスピーディーに登頂するスタイルで、1970年代にクライミングシーンで革命を起こした。そういったバックボーンもあって、ラブのダウンウェアは身を守るための機能性を持たせるだけでなく、素早く動くために軽量性も落とし込んだデザインとなっている。
耐水性と軽さを両立したバーテックス素材を表地に採用していたり、濡れによる機能低下を防ぐ撥水ダウンを使っていたり。ジャケットの随所に信頼性と動きやすさを意識した仕様が見て取れる。
また、視認性&アクセント効果を兼ね備えたコントラストカラージップが多くのモデルで使われているのも、ラブのダウンにおける大きな特徴のひとつとなっている。
■ウェット状態でも暖かな撥水ダウンたち。
2人のアルピニスト、ピーター・ロッキーとゴードン・ディビソンによって1966年にイギリスのニューキャッスルにて幕を開ける。
設立から10年後には、今では世界的にスタンダードとなった内部フレーム搭載のザックを開発し、一躍有名に。創設者の2人が去ったあとも止まることなく進化を続け、イギリス屈指のマウンテンブランドとなった。
ヨーロッパでも有数のリアルマウンテンブランドとして、多くの名だたる登山家・冒険家たちと製品開発を行ってきたバーグハウス。同社のダウンウェアの特徴としては、表地だけに限らず羽毛に至るまで撥水トリートメントが施されているということ。
仮に生地をとおり越してダウンまで水分が到達しても、かさ高が損なわれることがなく暖かい状態をキープできる。
過酷なフィールドでこそ進化を発揮するものから、デイリーや通勤使いにちょうどいい軽量なモデルまで、振り幅の広いラインナップも強みのひとつ。ライフスタイルに応じて自由にセレクトできる。
■防寒着のダウンジャケットを、街着レベルに進化させた先駆者。
1952年、フランス・グルノーブル郊外、アルプスのモネスティエ・ドゥ・クレルモン村で設立。現在の「モンクレール」はこの村の省略形から。
登山家ライオネル・テレーと軽量かつ保湿性と機能性に富んだダウンジャケットを開発し、世界中の登山家から支持を得る。2003年には、現会長兼CEOのイタリア人企業家レモ・ルッフィーニが買収し世界戦略を展開。
本来は過酷な環境下で着用するはずのダウンジャケットを、街着のレベルにモダナイズしたのはモンクレールこそが先駆者である。
軽量かつ保湿性の高いダウンフェザーを、機能的でスタイリッシュなアウターに仕上げただけでなく、モダンなデザイナーズウェアの領域まで昇華。
現在はスーツの上から着られるダウンコートをはじめ、冬山登山など本格的なアウトドアにも対応するモデルまで、幅広シーンとスタイルに対応するダウンアウターを展開している。
日本代理店:https://www.frame.jp/pyrenex/
■羽毛からダウンを製作する世界最古のダウンブランド。
良質なダウンの生産地として知られるフランスはピレネー山脈の麓にあり、1859年にダウン自体を生産するメーカーとして創業。1960年代には本格的なアパレル製品の製作に着手し、スノースポーツの盛んなピレネー山脈のアルピニストたちにクオリティの高いウェアを提供してきた。
その評判は世界中に広がり、ウィンタースポーツを中心としたアクティブウェアの生産をするOEMメーカーとして、様々なブランドとともに物作りを続けてきた。
1990年代後半のヨーロッパプレミアムダウンの台頭に始まり、近年はアメリカンクラシカルテイストのダウンジャケットが次々と日本のファッションシーンを席巻。そんな中でピレネックスは今年新たに注目を集め、シーンを騒がせている。
シンプル&ベーシックなデザインが街中で気やすいと評価されいたが、最近デザインがより都会的に刷新され、モード系スタイルを好む人たちからも好まれるように。
また、100%フランス産の最高級ダウンを使用している割にリーズナブルな価格を実現しているところも、ウケている大きな要因となっている。
■山での厳しいニーズを満たすアルパインダウン。
1921年にフランスのサン・フォンで、軍事用援助物資を入れるバッグやハバーサックの製造を行う会社として創業。1950年にはフランス初のヒマラヤ山脈隊にザックを提供し、1977年からは本格的にアウトドアウェアの製作を開始。約260名のトップ登山ガイドが在籍する、シャモニガイド協会のオフィシャルパートナーも務めている。
ミレーのダウンをテストするのは、シャモニガイド協会の山岳ガイドたち。欧州アルプスの過去な環境に身を置く彼らの、厳しい要求を満たすものがけが製品化されることを許されている。
ほとんどのモデルは撥水ダウンが用いられ、なおかつ登はん時の激しい動きに対応する「アルパインフィット」を採用した本格仕様。
機能性だけに留まらず、人道的に動物を扱う基準を定めた国際認証、RDSを取得した羽毛のみを使うなど、動物福祉にも配慮している。
■フレンチブランドらしい洗練されたデザイン。
実業家のヒラム・ハッチソンがフランスのモンタルジで1853年に創設。防水性と耐久性に優れたラバーブーツからスタートし、1920年代に入るとレインコートをはじめとしたアパレル製品も積極的に展開。1980年代以降はおもにアウトドア系アイテムに注力し、一大ブランドへと成長を遂げた。
ダウンは、フランス生まれのブランドだけあってシンプルでありながら洗練を感じさせるデザインに。もちろん、いずれも外遊びでタフに使える実用性も併せ持つのでガシガシ着られる。
ライトウェイトな羽毛を使い、軽やかな着心地に仕上げているのもエーグルのダウンにおける特徴的な部分。など、動物保護の観点からフード部分のファーには動物毛を用いない「エコファー」だけを使用している。
■抜群の耐水性をスリムフィットに宿して。
1965年にレインウェアブランドとしてフランス・パリで創設。過酷なシーンに耐えうるブランドとしても愛され、1978年にはF1モナコグランプリ、1992年にはアルベールビルオリンピックの公式サプライヤーに。2004年から拠点をイタリアへと移し、日本への本格上陸は2015年と最近のこと。
レインウェアを出自とするブランドらしく、どのダウンも雨を苦としない優れた耐水性を備えるのが特徴。さらにもう一点見逃せない持ち味となるのが、カラダのラインに沿うスリムフィット。
ハードコンディションに耐える性能だけじゃなく、今っぽいデザイン性も持たせている。また、対応力の高いリバーシブルモデルを多く揃えるのもK-ウェイの強みとされている。
公式:https://www.peakperformance.jp/
■アースフレンドリーかつミニマルな北欧ダウン。
モーグルスキーヤー「ステファン」、スキー雑誌編集者「ピーター」、アートディレクター「クリステル」の3人により、1986年にスウェーデンの美しい山村オーレにて設立。スキーウェアに端を発し、今ではアウトドアからフィットネスまで幅広くフォローするブランドに。
人間工学に基づいたファンクションはもとより、北欧ブランドらしい簡潔でクリーンなデザインでも人気を博しており、ダウンジャケットもそうした特性を色濃く汲んでいる。
そして、自然豊かな山村で産声をあげたピークパフォーマンスは、環境への意識もひときわ高い。フッ素フリーの撥水生地、ブルーサイン認証のトレーサブルダウンを使用するなど、アースフレンドリーな仕立て。地球へのダメージを最小限に抑えたプロダクトとなっている。
公式:http://www.goldwin.co.jp/hellyhansen/
■再生羽毛を有効活用するエコな背景。
ノルウェーの港町で商船艦長を務めていたヘリー・ジュエル・ハンセンが、1877年に設立した防水ウェアメーカーがブランドの前身。
創業から140年にわたって革新的な製品を送り出し、昨今はセーリングやトレッキング、スノースポーツなど多彩なアクティビティをフォロー。
ヘリーハンセンのダウンはゴールドウィン社の行っている「グリーンダウンサイクルプロジェクト」の対象商品。
いわゆるリサイクルダウンを使用し、羽毛の消費や焼却時の二酸化炭素を防止するのが狙いであり、環境要因を受けにくく品質が安定しているのも利点。製品自体も役目を終えた後はリサイクルされるので、環境への負担をかけない。意識の高い大人にとって理想的なダウンと言える。
■機能性のみならず、地球へのやさしさも追求。
1914年にスウェーデン人のヴィクトル・ホグロフが設立。もとは農家や労働者に向け、シンプルで頑丈なバックパックを販売することろから始まった。事業は順調に進み、1935年から新ファクトリー設立などを経て北欧きってのアウトドアブランドに。
ダウンジャケットは、世界最高レベルのアルピニストやアスリートなどによる厳しいフィールドテストをクリアして、ようやく市場へと送り出される。それだけに保湿性や耐久性といったクオリティ面は申し分ないレベルにある。
また、サスティナビリティもブランドの根幹をなす重要なコンセプトのひとつで、地球環境に極力配慮した生産を意識しており、ほとんどがブルーサイン認証を受けたエコフレンドリーなファブリックを使用している。
■北欧らしいミニマルなデザインにこだわりを凝縮。
ノルウェーのアウトドア愛好家、ヨルゲン・ヨルゲンセンが1929年に立ち上げたブランドで、今もなお家族経営によって引き継がれている。
ミニマリズムというデザイン哲学をもとに、優れた機能性と完成度の高さを追求。ヨーロッパでゴアテックスを初めて取り入れたブランドとしても名高い。
ダウンジャケットは、どれも北欧ブランドらしいストイックで無駄のないデザイニング。だか、その生産背景にはこだわりが盛り込まれている。そのひとつが地球にやさしい素材や加工。リサイクルファブリックを筆頭に、RDS認証ダウン、RFCフリーの撥水加工など、自然への敬意が随所に見受けられる。
そしてもうひとつ強みとなるのが快適性。ふんわりとしたニット生地や高度な立体裁断技術を用いて、ストレスフリーな着心地も与えている。
■ダウンを採用するのは食用ガチョウからのみ。
設立地はスウェーデンにある小さな街・エルンシェルツビク。14歳のころからバッグを自作していたオッケ・ノルディンが1960年に立ち上げたブランド。
同年に開発したアルミ製のフレームザックは世界的なヒットを記録。1968年にはグリーンランド遠征メンバーとジャケットを共同開発し、トータルアウトドアブランドの道を歩み始める。
ダウンジャケットは、食肉用のガチョウから採取した羽毛だけが使われる。生きたガチョウから羽毛を採らないよう厳しい禁止事項をサプライヤーに設定しているほか、品質保証チームを配置してダウンの生産管理を徹底。全生産工程を100%追跡可能とすることで、優れた倫理観を持って羽毛製品を生産していると証明した。
軽くて保温断熱性に富み、復元力にも優れるなど羽毛の機能レベルも高いので、山や海などのフィールドで強力な味方に。そしてほとんどがPFCフリーで作られており、自然への負担も少ない。
■自然と調和することを考えたモノ作り。
1804年にドイツのシュヴァブミュンヘンで設立され、今日までに7世代にわたり受け継がれるブランド。ニット製品をルーツに持つが、1970年代からはアウトドアウェアの生産も開始。オーストリアのアルペンスキーナショナルチームに採用された実績もある。
過度な機能至上主義ではなく、気軽にアウトドアアクティビティを楽しむユーザーに向けた製品開発を行っているのが特徴。
同時に自然との調和を考え、ダウンは人道的に採取されたことが確認できるトレーサブルダウンのみを使用し、水質汚染の原因となる撥水加工はあくまでオーバーでないレベルで施している。
公式:https://www.jackwolfskin.jp/
■スペックと快適さを好バランスで両立!
バックパッカーのウルリッヒ・ダウズィンが、1981年にドイツのフランクフルトで創業。欧州アウトドアシーンにおけるリーディングブランドのひとつで、ヨーロッパ圏で250店舗以上のブランドストアを展開する。
仲間や家族とアウトドアを楽しむ”アットホーム アウトドア”がスローガン。
ブランド創設からずっとコンセプトとしているのは、優れた機能性と高い快適性の融合。今シーズンも厳しい環境下に耐える優秀なスペックを備えつつ、コンフォートな着心地も備えたダウンをリリースしている。
たとえば「ストームロック」という防風・撥水・透湿機能を持つマテリアルを駆使しており、天候が曖昧な日であっても憂いなく着用できる。また、RDS認証の羽毛を使ったエコなダウンウェアもラインナップしている。
■パフォーマンス性はもとりょいシルエットのよさにも注目。
1862年にスイスのデンティコンにて、カスパー・タナーにより設立。多くのアルピニストやクライマーとパートナーシップを結ぶ、言わすと知れた欧州の名門ブランド。
当初は小さなハンドメイドのロープメーカーだったが、のちにザイルの生産も開始。1978年にはゴアテックスを使ったアウトドアウェアを発表するなど次第にフィールドを拡大し、トップブランドの仲間入りを果たす。
自然環境下での経験を細かくフィードバックしたダウンは、多くのアウトドアフリークから支持を得ている。750フィルパワーのダウンを封入した信頼性の高い仕立て、そして国内企画を導入した日本人体型にベストマッチするシルエット。
グローバルモデル同様の安心できるスペックと美フォルムを高次元で融合した、まさに一石二鳥のダウンが揃う。
日本代理店:http://www.barriojapan.com/
■羽毛大国ポーランドから極上のダウンを発信。
1989年にポーランドの首都・ワルシャワで前身ブランドを設立し、2017年より現ブランド名で活動を開始。軍用ジャケットの生地や有名ブランドのOEMで長年にわたりノウハウを積み、ヨーロッパ屈指のダウンブランドに。ポーランド人アルピニストの登頂サポートも行っている。
広々とした大自然に澄んだ水、そして極端なほどの寒暖差。良質な羽毛を生産するために必要な条件をすべて備えるポーランド。そんなダウン大国のブランドらしく、使われる羽毛は全て最上級のポーリッシュグースダウンで、ストレスない環境で育てられた水鳥の羽毛は、保湿性と透湿性に秀でる。
素材だけでなく、製造もポーランド国内で行い、品質を高いレベルでコントロールしている。
A.手で押す、指で揉むなどの方法があります。
いいダウンの条件として、フィルパワー値が高い、充填量が多い、不純物が少ない(しっかり洗浄されている)などが挙げられます。手で押したときに沈み込む感触があれば、充填量は十分。その後のもとに戻るまでの様子も確認。
フィルパワーの表示がない場合はダウンとフェザーの割合を見て、「ダウン:フェザー=9:1」がベストの割合です。
■手で揉んでみる。
羽軸ではない固まりやブツブツを感じたら、羽毛以外の不純物が混じっている可能性がある。
■反発性をチェック。
手のひらで押した後、もとに戻るのを確認。フィルパワー値が大きければもとに戻るのが速い。
■手で押してみる。
テーブルの上などに置いて、手のひらで押してみる。沈み込む感触があると充填量が多い証拠。
A.ほぼダックとグースのみです。
羽毛が採れるのは水鳥ですが、その中でもほとんどがダック(アヒル)とグース(ガチョウ)のもの。食用に飼育されている種類と、マザーダック、マザーグースと呼ばれる卵を採る目的で飼育されているものがあります。
また野生ではアイスランドを中心に生息するカモのアイダーダックが有名。保護鳥なので巣作りのために集められた羽毛を採取しています。
A.体温を外に逃がさず、冷たい外気を遮断するから。
実は”空気”は冷気を遮断する能力が高く、ダウンによって作られる空気の層が外からの冷気を遮断し、内側からの暖気は逃さないので、暖かさをキープできます。
ダウンのフワフワした小さな羽枝は立体的な構造のため、無数のエアポケットが存在。そこに空気をたっぷり含み、対流しない(動かない)空気の保温層を形成するという仕組みです。
出典:http://www.modernrattan.net/
A.生える場所と特性が異なります。
ともに鳥の羽根ですが生えている部位が違い、見た目にも明確な違いがあります。ダウンは「胸部」に密生している毛。柔らかな羽枝にさらに細かい小羽があり、その間にたっぷり空気を閉じ込めることができます。
一方のフェザーは「翼の部分」に生えているしっかりとした羽軸のフェザーと、「腹部」などに生えていて湾曲した羽軸が特徴の柔らかいスモールフェザーがあります。
■ダウン
羽軸がなくアメーバ状に広がる形が特徴で、ダウンボールとも呼ばれる。1羽の水鳥から採取できる量は約10~20gほどで、飼育日数の長い大きい水鳥ほどダウンが多く採れる。
■フェザー
羽軸を持った羽根。そこから両側に柔らかな羽枝が生える。通気性と弾力性の良さが特徴。型崩れしにくいので、枕やクッションなどの詰めものとして使用されることが多い。
A.天然の羽毛と、人工の化学繊維の違いです。
「中綿」とはウェアに入っている詰め物の総称で、ダウンか化繊綿かの2種類に大別される。ダウンは鳥の羽毛を採取したもの。一方の化繊綿はポリエステルを使用したものが主で、プリマフロト、ベントリックスなどの種類があり羽毛と違って水濡れに強い。
また多くのアウトドアブランドは、近年化繊綿の開発に力を入れている。
A.弱アルカリ性の洗剤で洗濯機へ。
弱アルカリ性の洗剤と冷水で洗濯し、漂白剤、柔軟剤は使わない。ロフト(ダウンのかさ高)を均一に回復するにはドラム式の乾燥機で乾燥させるのがベスト。
自然乾燥の場合はダウンが偏らないように、ハンガーではなく水平ネットなどを使用します。乾燥後はロフトを回復させるため、全体を軽くたたいて仕上げます。
A.エディー・バウアーの「スカイライナー」です。
1936年にエディー・バウアー社から誕生した世界初のダウンジャケットが「スカイライナー」。その独自性が評価され、アメリカで特許を取得。そして現在も生産され続けている超ロングセラーモデルでもある。
ウールの防寒着が主流だった時代に羽毛が持つ高い保温効果に目をつけ、どうにかしてカラダにまとえないかというアイディアからこのジャケット作りがスタート。
その後53年のK2ヒマラヤへのアメリカ遠征隊や63年のアメリカ初のエベレスト登頂、78年の北極圏バフィン島探検などにこのダウンジャケット作りの経験が生かされた。
現代でも通用するそのデザインは、まさに不朽の名作といってもいい1着。
メンズファッションブランドナビ編集部
“本当に正しい情報だけ”を目指し、その分野において「雑誌掲載の実績・専門家の評価・人々の話題性」など、相応しいブランドだけを掲載しています。