スイス時計界を代表するマニュファクチュールブランド
自社一貫製造体制とスイス時計製造の伝統を守り抜く名門「ジャガー・ルクルト」。
腕時計専門店「GMT」近藤さん
【1】ジャガールクルトの歴史
3-1.レベルソ
3-2.マスター
3-3.デュオメトル
3-4.ジオフィジック
3-5.ディープシー
3-6.マスター・グランド
【5】正規販売店リスト
【6】アフターサービス情報
【1】 時計製造を自社一貫生産する、スイスでも希有なマニュファクチュール。しかもジュウ渓谷(スイス時計製造の中心地)で初。
【2】 現在まで、1000種類以上のキャリバーを開発・製造し、300以上の特許を取得。
【3】 1888年の時点で、500名の従業員を雇用するグランド・メゾンに成長していた。
2人の天才が出会い、伝説が始まった。
時計大国スイスでもマニュファクチュールと呼ばれ、時計製造を自社で一貫生産できるブランドは数えるほどしか存在しない。ジャガー・ルクルトは、なかでも代表的なブランドのひとつ。前身は1833年創業の時計部品製造会社で、創業者のアーントワーヌ・ルクルトは、部品だけでなく精緻なムーブメント製造も手がけるようになり、2代目のエリー・ルクルトがジュウ渓谷最大のマニューファクチュールへと成長させた。
パリジャンのエドモンド・ジャガーーと出会ったのは1903年。彼が極薄ムーブをルクルト社に発注したときだ。この難題に挑んだ創業者の孫ジャック・ダヴィド・ルクルトの真摯な姿勢に感銘を受け、ふたりに友情が芽生えた。美的感覚に優れたジャガーと共に完成させた、厚さ1.38mmのムーブによる世界一薄い懐中時計は、のちのジャガー・ルクルト社の出発点となったのである。
ブランドの顔「レベルソ」の誕生
1931年、世界初の反転式ケースを採用した「レベルソ」発表。その発端となったのは、実業家セザール・ド・トレーがインド滞在中に、試合中でも風防ガラスが割れない時計が欲しいとポロ競技者に持ちかけられたこと。彼はケースを反転させることで風防を守る仕組みを考案し、旧知の仲だったジャック・ダヴィド・ルクルトに相談した。そのアイデアが具現化され、1931年3月、ついに反転式ケースの特許を取得する。
初代モデルの発売直後から大ヒットを続けたレベルソに対し、現行のもうひとつの柱が、丸型ケースのマスター・シリーズだ。角と丸、レベルソとマスターを両輪に、偉大な過去の遺産を受け継ぎながら新たな挑戦を続けている。たとえば200年、動力伝達クラッチが必要ないダブル香箱搭載のデュオメトル・クノグラフで世界を驚かせ、2010年にはアラーム時計の名作「メモボックス」の復活でファンを歓喜させた。さらには英国のアストンマーティン社とのパートナーシップにより誕生したAMVOXライン、ジャイロ・トゥールビヨンなどの超複雑系など、実に多彩なコレクション展開。
180年近い歴史のなかで、1000種類以上のキャリバー製作と、350以上の特許を取得してきたジャガー・ルクルトだが、今後その数字はまだまだ増え続けるに違いない。
1833:アントワーヌ・ルクルトがスイスのル・サンティエに時計工房を設立
1844:1/1000m単位の測定を可能にした計測器「ミリオノメーター」を開発
1851:ロンドンで開催された第1回万国博覧会で精密機械分野での業績が認められ金賞を受賞
1866:自宅で仕事を行っていた時計職人を集め、時計工房を整備して自社一貫生産へと変える
1903:エドモンド・ジャガーとジャック・ダヴィド・ルクルトが初めて出会う
1928:空気の温度変化をエネルギーに代えて作動する永久置き時計「アトモス」を開発
1929:世界最小(14×14×3.4m)の手巻きムーブメントCal.101を発表
1931:「レベルソ」の反転式ケースで特許を取得
1937:ジャガー・ルクルトブランドを正式発表
1953:初のリューズなし自動巻き時計「フューチャーマティック」を製造
1956:自動巻きアラーム時計「メモボックス」を発表
2004:球形トゥールビヨン「ジャイロトゥールビヨン」の発表で世界を驚愕させる
2006:レベルン75周年を機にレベルソの新ライン「レベルソ・スクアドラ」を発表
2007:「デュオメトル・クロノグラフ」を発表
2008:創業175周年記念モデルを発表
2009:伝統と革新が融合した「マスター・グランド・トラディション」を発表
2010:「メモボックス」が現代的な解釈で復活
2011:レベルソ生誕80周年を記念して当時のモデルの復刻版と新発想のミニッツリピーターを備えたレベルソを発表
2012:秒針フライバック機構を備えた「デュオトル・スフェロトゥールビヨン」を発表
2013:創業180周年を記念した「ジュビリー三部作」により、多くの世界初を達成
2014:世界最薄の「マスター・ウルトラスリム・ミニッツリピーター・フライントゥールビヨン」を発表
2015:3887年精度のムーンフェイズを搭載した「デュオメトル・スフェロトゥールビヨン・ムーン」を発表
2016:レベルソ生誕85周年を迎えてコレクションを一新。ジャイロラボテンプなどの新技術が組み込まれた「ジオフィジック」シリーズを発表
2017:マスター・コントロール誕生25周年に新デザインのモデルを発表。
ジャガールクルトの標準シリーズは全6種類。
丸型・角型、ドレスにスポーツ、機能も豊富で好みの1本が必ず見つかります。
レベルソ
独自の反転式ケースで知られるメゾンのアイコン。ケース上下を彩るゴドロン装飾をはじめ。アール・デコの影響を色濃く残す。
マスター
1992年に誕生した丸型のシリーズ。薄型の“ウルトラスリム”と、クラシカルな“コントロール”の2種類を展開。
デュオメトル
付加機能専用の香箱と輪列を与えるデュアル・ウィング・コンセプトのためのシリーズ。どのモデルも機構の独創性が際立つ。
ジオフィジック
1958年、国際地球観測年のために製作された時計を出自とし、独自のテンプとジャンピングセコンドで高精度を誇る。
ハイブリス・メカニカ(マスター・グランド)
グランドコンプリケーションのためのシリーズ。ほとんどに時計業界初の機構が備わり、斬新な外観とともに革新性を伝える。
ジャガー・ルクルト ポラリス
1968年に誕生した伝説の潜水時計がルーツ。過去度々復刻されてきましたが、誕生50周年の2018年、ついにレギュラーシリーズに。
ロングセラーが続く反転式ケースの最新バージョン
1931年に誕生したオリジナルモデルの意匠を忠実に継承する、反転式ウオッチのベーシックモデル。
誕生85周年の節目を迎えた2016年にコレクションが一斉再編され、現在に至る。2017年にはスリムな手巻き仕様や両面ダイアルの「デュオ」が加入。プレーンバックのモデルは、文字や図柄といったパーソナライズのオーダーができる。
アールデコ様式の美しいデザインを現代サイズで堪能
ミディアムよりひと回りサイズアップされたラージも、ミディアムと同じく、手巻きと自動巻きで展開。デュオは、表側に1周24時間の第2時間帯表示を備えたモデルと、スモールセコンドを備えたモデルの2種類で展開。
どちらも裏側では第2時間帯が把握できる。縦横のサイズは大きくても、ケース自体はスリムなため上品な印象。
過去の名作の意匠を印象的な配色で華やかに再現
レベルソ誕生当時の意匠で再現されたデュオフェイス仕様。ブルーカラーの植字インデックスを備えたオパーリンダイアルを裏返すと、ブルーダイアルの第2時間帯表示のダイアルが現れる。
搭載ムーブメントは、手巻きCal.854A/2。サイズは、レベルソ・クラシック・ミディアムよりもやや大きい。2017年より、ピンクゴールドケース仕様が加わっている。
月を主役にしたロマンチックなトリビュート仕様
伝統的なコンプリートカレンダー機能をあえて外し、ムーンフェイズの表示を際立たせた新作。グレイン仕上げのシルバーダイアルを裏返せば、第2時間帯表示と1周24時間のデイ/ナイト表示を備えたブルーオパーリンダイアルが現れる。
42時間パワーリザーブを有する手巻きCal.853Aを搭載しており、サイズはジャイロトゥールビヨンに次ぐ大きさ。
伝統に則ったフルカレンダーをPGケースで味わう
「トリビュート」の特徴であるグレイン仕上げのオパーリンダイアル側に、月と曜日の小窓表示とムーンフェイズ、ポインターデイトを備えたコンプリートカレンダーモデル。
裏側にも第2時間帯表示とデイ/ナイト表示を持つ多機能機で、縦横のサイズは大型ながら厚みを10.9mmにまで抑えている点に、マニュファクチュールの優れた技術力が垣間見える。
反転ケースに超絶技巧を宿した希代の複雑時計
徹底的に小型化された2軸フライングトゥールビヨンを搭載する複雑時計。外側のキャリッジが1分間で1回転、内側が12.6秒で1回転し、重力による影響を分散させる。
反転ケースの表側にはキャリッジの回転を生かした秒表示と、グレイン仕上げのホワイトダイアルをセット。裏側では、美しいスケルトンムーブメントとともに、第2時間帯が把握できる。
幻想的な月相表示が“マスター”の意匠に特有の世界観をプラス
ケースの厚みが10mmを切るウルトラスリムケースに、2011年から加わったムーンフェイズ仕様。搭載する自動巻きムーブメントCal.925と直径39mmのサイズが、美しく調和している。
6時位置のムーンフェイズディスクと同軸にポインターデイトも装備し、実用性をもたせている。2015年よりSSと18KPGのそれぞれに新色が加わり、選択肢の幅を広げた。
多針文字盤が利便性を物語る実用モデル
専用針で日付を示す2時位置のポインターデイトと、約43時間までのパワーリザーブを表示する10時位置の扇型ダイアル、十字のラインが入った6時位置のスモールセコンドと、各表示をバランスよく配置した実用モデル。
センターの時分針と、それ以外の表示を行う針の色分けで視認性を向上。厚さ10mmを切る直径39mmケースは、幅広い人が着けやすいサイズ。
日付表示を備えた王道デザインのウルトラスリム
自動巻きCal.899を搭載した、シリーズ初のデイト表示付きモデル。ケースサイズは直径40mmで、厚さは7.45mmとかなりスリムな設計。
ピンクゴールドの植字インデックスとドーフィン型の時分針、ベージュダイアルの組み合わせ(中央)は、マスター・ウルトラスリムの王道だ。SS仕様にラインナップしているシャンパンカラーダイアルは、2016年に加入。
直径38.5mmのシリーズ最小径で上質デザインを堪能
現行の自動巻きマスター・ウルトラスリムで最小となる、直径38.5mmのサイズで2014年に登場。サファイアクリスタルバックからは、スモールセコンドがセットされた398mm厚のCal.896の動きが楽しめる。
ケース厚も7.58mmと薄く、エレガントな装いにも合わせやすいサイズ感。2017年には直径40mmに拡大した、マイナーチェンジ版が登場している。
マニュファクチュールの真髄を最もシンプルに表現した2針ウオッチ
時分針のみを備えた直径41mmのシンプル仕様。搭載するのは、薄型設計の自動巻きCal.898C。すらりと伸びるドーフィン型の時分針とくさび形の植字インデックスを組み合わせた文字盤からは、生粋のマニュファクチュールの歴史までも伝わってくる。18KPGケースの文字盤には、マスター・ウルトラスリムの本質ともいうべきベージュカラーを採用。
徹底した対象配置の文字盤レイアウトにブランドの品格が漂う
高精度ウオッチとして定評ある「マスター・トゥールビヨン」の派生型として2013年にデビュー。トゥールビヨンキャリッジや開口部のデザインに改良を施すなど、マニュファクチュールブランドにしか作りえない、洗練のプロポーションに仕上げている。先端が赤いポインターデイトは、トゥールビヨンの開口部にかかる15日から16日にかけてジャンプする。
8日間駆動と永久カレンダーを同時搭載した実用機
8日間ものロングパワーリザーブを誇る永久カレンダーを、マスターのデザインコードに則って表現。3時側に日付、6時側に月、9月時側に曜日とポインター式のムーンフェイズ表示を備え、7時半の位置には4桁の西暦表示もセット。
12時側に配されたインジケーターは、右がカレンダー調整禁止時間を示す「セキュリティーレッドゾーン」、左はパワーリザーブ表示となる。
隕石文字盤も選べるフルカレンダーの個性派ウオッチ
2013年に現行のデザインに生まれ変わった、トリプルカレンダー&ムーンフェイズ搭載の多機能モデル。
先代機ではCal.924だったムーブメントがCal.866に変更され、月と曜日の小窓表示も3時と9時のセパレート型から12時側での集約表示となった。2015年には、文字盤にメテオライト(隕石)を使った特殊仕様が登場。独特の世界観を作り上げている。
2つの異なるデザインから選べる上質モデル
マスター・コントロールシリーズにクロノグラフが加わったのは、2010年のこと。現行機ではパルスメーター目盛りやブルースチールのクロノグラフ針、中央にかけて膨らんだサンレイ仕上げの文字盤など、随所に伝統が漂う。一方の2017年新作は、ヴィンテージウオッチに着想を得た2カウンターを採用しつつ、バトン型のスケルトン針で軽快さをプラスしている。
機能も異なる2つのデザインがモデル名を共有
世界を旅する人向けに開発されたジオグラフィークは、10時位置のリューズ操作で、各都市の時刻が簡単に把握できるモデル。
2011年から現行デザインヘリニューアルされ、昼夜判別表示をサブダイアル付近に置くなど、優れた実用性を誇る。2017年にはタイムゾーン設定の簡便さを踏襲しながら日付とパワーリザーブ残量の表示を持たない新デザインも登場した。
誕生25周年のロングセラーを支えてきた定番
機械式時計全盛期だった1950年代に開発されたシンプルウオッチを想起させる、マスターコレクションの基本型。
誕生25周年となる2017年には、ブルーをシグネチャーカラーとし、バトン型スケルトン針を採用した新デザインが登場。搭載するのは、現行がCal.899、最新型が22Kローターを備えたCa899/1と、ムーブメントにも若干の差異が見られる。
アラーム時計の歴史的名作の伝統を宿す一本
世界初の自動巻きアラームウオッチとして誕生したメモボックスが、マスターシリーズで復活。
現代の技術力によって蘇った姿は、往時のデザインを踏襲しながらも、より洗練さを増している。2つのリューズは時刻用とアラーム用になっており、アラームの時刻設定は、中央に軸を持つディスクに記された矢印で行う。ブルーダイアルは、ブティックのみの限定品。
クロノグラフの計測性能を極めた驚異の複雑時計
569個ものパーツで構成される自動巻きCal.780を搭載した複雑時計。リューズ位置セレクターとファンクションインジケーター、1時間単位で調整可能な基準時間帯表示、第2時間帯表示、パワーリザーブ表示などの機能を搭載する。
クロノグラフは2桁のデジタル表示を備えたラージ・ミニッツ・カウンター付きで、1/8秒単位から24時間までに対応する。
スポーティな一面が垣間見えるエクストリーム仕様
2002年の誕生時より人気を博してきたマスター・コンプレッサー・クロノグラフの最新世代。
ケース内部の気密性を高めるコンプレッションキーをリューズ同軸に備えた特殊ケースは、素材にブラックセラミックケースが採用されている。センター軸にGMT針を備えるほか、ブランドロゴの下では、ムーブメントの作動状態が確認できるなど、機能面も個性的だ。
トゥールビヨンの緻密な動きをシンプルに堪能
毎時2万8800振動で駆動するトゥールビヨンを備えた、自動巻きコンプリケーションムーブCal.982を搭載。18KWGと18KPGで仕上げを使い分けた文字盤は、トゥールビヨンと同軸にスモールセコンドを、中央に時分針のみを備えた端正なデザインが特徴。ジャガー・ルクルトの誠実な時計作りを体現した、シンプルながら存在感が際立つ一本となっている。
超薄型ケースに2つの複雑機構を組み込んだ名作
ペリフェラルローターの採用を筆頭に、薄型化を念頭に置いた設計でケース厚を7.9mmにまで抑制した自動巻きCal.362を搭載。8時位置のボタンで起動するリピーターは、チャイムの間に生じるサイレントタイムの間隔を是正する独自機構により自然な時報を実現。自社製ひげゼンマイを備えたトゥールビヨンに世界初のフライングテンプなど、見どころが満載。
西暦表示も備えた伝統デザインの永久カレンダー
2100年まで調整不要な永久カレンダーに、自動巻き機構も備えながら厚さをわずか9.2mmにまで抑えたスリムな複雑時計。
文字盤3時側が日付、6時側に月、9時側に曜日の表示用サブダイアルを備え、7時位置には4桁の西暦表示もセット。12時位置にはムーンフェイズを控えめに配置するなど、数多くの情報を視認性高くまとめる手腕は、まさに名門のなせる技。
独立した輪列が圧倒的な高精度を作り出す独創モデル
独立した2つの香箱が1つの調速機構を共有する「デュアル・ウィング」コンセプトの最上位モデル。
ムーンフェイズは、3987年間にわたり精度を維持する超高精度仕様。小秒針は、2時位置のボタンを押すだけでフライバックし、正確な時刻合わせを可能にする。トゥールビヨンは、15秒と30秒周期の2軸の高速回転が融合しており、重力による偏りなどを徹底的に防ぐ。
多軸トゥールビヨンに秒針フライバックも備え完璧な時刻合わせを実現
2軸トゥールビヨンと秒針フライバック機能を両立し、秒単位での時刻合わせを可能にした超高精度モデル。
右側のメインダイアルは、ポインターデイトを同軸にセット。その上下にあるのは2つの香箱のパワーリザーブ表示で、それぞれ調速機構と各機能の運針用となる。いずれも専用輪列が直結し、どちらかの巻上げ残量がなくなると、時計は停止する。
時刻表現の異なる2つのダイアルに世界地図まで装備
2つの香箱がそれぞれ独立した輪列に直結するデュオメトルの構造を生かした、デュアルタイムウオッチ。
ローカルタイムとホームタイムの表示のそれぞれに香箱を割りあて、互いの精度に影響を与えることなく、分単位での現在時刻表示を可能とした。左側のダイアルにはジャンピングアワーを採用し、6時側の世界地図では各エリアの現在時刻も把握可能とした。
独立した輪列で動くクロノグラフ機構をムーブメントに格納
通常の時刻表示とクロノグラフ機構を独立した2香箱によって駆動させる、デュオメトルシリーズの第1弾として2007年に誕生。
それぞれの機構へ個別に動力を伝えるため、クロノグラフを操作しても時刻表示に影響が及ばず、ともに高精度を得ることができる。ブルーの針がクロノグラフの指針で、60分と12時間の各積算計を右上側にセット。左上では時刻を示す。
1/6秒の高速回転するフドロワイヤント針をカレンダー表示に融合
時分針に加え、1/6秒単位で時を刻む秒針ジャンプ機構「フドロワイヤント」やムーンフェイズ機構までを1つの動力源でまかない、もう1つの動力源で調速装置を制御するメカニズムを備える。
搭載する手巻きCa.381は、各50時間パワーリザーブで、文字盤下側の左右の針でそれぞれの残量を示す。2010年の誕生時から、文字盤とケースのデザインが変更された。
端正な文字盤を進むステップ運針が示す高精度への自信
本機開発の原点は、1958年の「国際地球観測年」において、科学者のために開発された同名の自社モデル。
搭載するCal.770には、特殊形状のテンプ「ジャイロラボ」が組み込まれており、時計の高精度を象徴するかのように秒針が1秒1秒規則正しくジャンプしながら時を刻む。自動巻きローターは初の一体構造を採用し、透かし彫りを施すことで美しく仕上げた。
世界地図と都市名リングが時計の機能性を主張
トゥルーセコンドに加え、ユニバーサルタイムのメカニズムも備えた一本。ブルーラッカーのグラデーションで表現された海と、エングレービングが施された大陸からなる世界地図が、時計の持つ個性を力強くアピールする。
24時間スケールの付いた可動式ディスクと都市表示ディスクを正しく設定すれば、視認性高く世界中の各エリアの現在時刻が把握できる。
2大機構を初めて1本に融合させた実用コンプリケーション
24時間で1回転するフライングトゥールビヨンと、ワールドタイム表示を組み合わせた、ジャガー・ルクルト初の一本。
シンボルである時計のアンクルの形をしたジャイロラボテンプには、手作業によって作られたひげゼンマイを採用し、高い精度を獲得した。すべての調整をリューズのみで行える簡潔さも、マニュファクチュールの真骨頂。
往年のメモボックスディープシーに捧ぐ特殊クロノグラフ
1959年に誕生した世界初のアラーム付きダイバーズウオッチ「メモボックス・ディープシー」へのオマージュモデル。
現行は、2013年に登場した3カウンターのデザインを標準仕様とし、セラミックとメタル由来の独自素材「サーメット」ケースとSSケースの2バージョンを展開。時分針の軸のすぐ上にある窓はクロノグラフの作動状況を示す「クロノフライト」だ。
ジャガー・ルクルトのクラフトマンシップを結集させた芸術作
エナメル装飾、エングレービング、スケルトン加工、ジェムセッティングなど、職人の希少なクラフトマンシップによって生まれた一本。
アベンチュリンとマザー・オブ・パールからなる文字盤には針がなく、軌道式フライングトゥールビヨンによって時を、金粉があしらわれた回転ディスク上の矢印で分を表示する。世界限定5本という希少さも納得。
芸術的文字盤に浮かぶ“オービタル”トゥールビヨン
文字盤上を浮遊するようにキャリッジが1日で1回転する、フライング“オービタル”トゥールビヨン搭載モデル。
限定8本で製作された2016年新作は、マザー・オブ・パールとアベンチュリンを組み合わせ、美しいデザインに仕上げている。ジャガー・ルクルトのジュエリーと時計のサフヴォアフェール(ノウハウ)が融合した、希少なアートピースである。
シリンダーひげゼンマイを組み込んだ複雑時計
本機が搭載する自動巻きCal.995は、毎時2万8800振動で駆動し、45時間パワーリザーブを確保。総部品数275個からなるトゥールビヨンムーブメントだ。
注目点は、キャリッジに収まったシリンダー型ひげゼンマイ。重力の影響を大幅に軽減することで、より高い精度とその維持を可能にする。18KWG仕様には、パールのカウンターとバゲットダイヤベゼルがセットされる。
高精度を極めたトゥールビヨンに永久カレンダーを融合
かつて高精度の象徴だったマリンクロノメーターにも通じるシリンダー型のひげゼンマイをフライングトゥールビヨンに組み込んだ一本。パーペチュアルカレンダーは、4桁の西暦表示と122年間で1日誤差の高精度ムーンフェイズというスペック。これほどの複雑時計でありながら、厚みを13.1mmに抑えた点も特筆に値する。美しいブルーダイアルとの相性も抜群だ。
遥かなる宇宙で瞬く星々の姿を文字盤全体で表現
23時間56分4秒で1回転するフライングオービタルトゥールビヨンが、天体表示を備えた文字盤を回転するハイコンプリケーションウオッチ。
北半球の星図と太陽が示す星座カレンダー(月、24時間、黄道十二宮)を示すほか、クリスタル・カテドラルゴングとトレビュシェ・ハンマーによるミニッツリピーターも備えるなど、最高峰の技術力が詰まった一本だ。
永久カレンダーの機構をあらわにしたコンプリケーション
2桁カウンターを持つ西暦表示にデイナイト表示、8日間までのパワーリザーブインジケーターも備えた永久カレンダーの2016年発表作。
織密な輪列構造が楽しめるオープンワークダイアルの外周には、グラン・フー・エナメルとギヨシェ装飾が施されたリングを装備。ジャガー・ルクルトに伝わる時計製造技術を、技と美の両面から味わうことができる。
トゥールビヨンをいつでも鑑賞できる特殊機構を採用
グレード5のチタン製トゥールビヨンキャリッジや、一体構造の22KPG口ーターを備えたCa978を搭載。両方向に調整できるポインターデイトは、トゥールビヨンの開口部をまたぐ15日から16日にかけて大胆にジャンプする。12時位置には、リューズのみで時刻調整が容易に行えるトラベルタイムも装備。メカニズムの複雑さを感じさせない端正なデザインも魅力的。
コンパクトなケースで奏でる美しき刻の調べ
前作では直径44mmだったケースが、2015年より直径39mmになって登場。操作性に優れた新型レバーを引くと、クリスタル・カテドラルゴングとトレビュシェ・ハンマーが奏でる上品なリビーター音とともに時刻を知ることができる。2016年には、ゴッホ作「ローヌ川の星降る夜」がハンド・ペイントとグラン・フー・エナメルで描かれた芸術作が加入している。
現代的なサイズとシンプルデザインで上品な世界観を表現
シンプルさを極めた2針で、トゥールビヨンの動きを文字盤側から存分に堪能できるコンプリケーション。
ハンド・ペイント・グラン・フー・エナメルで、ゴッホ作「星月夜」を文字盤に描き出した限定18本のアートピースを含む、3型がラインナップ。自動巻きCal.978を搭載し、ケース径は43mと大型。時計の世界観を存分に味わうことができる。
ジャガー・ルクルトの自社製ムーブメントのラインナップは、他の時計ブランドを圧倒。
伝統的な機構のほとんどを網羅し、独自の機構も開発。機械式時計の文化を未来につなげる。
分積算計に独創性が光る
ジャイロトゥールビヨンに加え、昼夜表示と独立したダイヤルを持つワンプッシュ・クロノグラフを装備。左側にある2枚の数字ディスクは、デジタル式とした分積算計用。
グランド・コンプリカシオン
グラン&プチソヌリにウェストミンスターのミニッツリピーター、さらに永久カレンダーとトゥールビヨンまで統合した複雑機構。
クロノ作動時の負担を皆無に
デュアル・ウィング・コンセプトに基づき、クロノグラフ専用の香箱と輪列が備わる。ガンギ車に1/6秒のフドロワイアント車が重なる。
カレンダー専用香箱装備
デュアル・ウィング・コンセプトに基づくキャリバー。時間表示から独立した専用の香箱と輪列で、日付表示とムーンフェイズを動かす。
デュアル・ウィングの複雑系
独立した香箱と輪列とを2軸トゥールビヨンのキャリッジの駆動に使用。伸縮時に偏らない円筒型ひげゼンマイで、高精度を追求した。
レベルソ専用傑作角型ムーブ
レベルそのために開発された角型ムーブ。中央に置いた2番車がダイレクトに分針を動かし、テンプにはチラネジが付く古典になぞらえた名機。2針とスモセコ付きとがある。
デイ&ナイト装備のダブルフェイス
表と裏にダイヤルを持ち、2つの時刻が表示できるレベルソ・デュオの専用機。表面にムーンフェイズと日付、裏面に昼夜表示が備わる。
1つのムーブで2つの時間を表示
レベルソ・デュオ用のベーシック機。巨大な歯車は、24時間表示用の減速車。裏側の時針は、スライダーで1時間刻みで調節できる。
自動巻きクロノの名機
2004年に誕生したクロノグラフは、コラムホイールと垂直クラッチとの組み合わせ。クロノ作動時の負担が少なく、針飛びもしない。
超高精度を徹底追及
超高精度を目指し、円形ではないまったく新しい形状のテンプGyrolabを開発。ジャンピンクセコンドで、優れた精度が実感できる。
複雑機構を薄型に
得意とする薄型を永久カレンダーでもかなえた。ムーンフェイズも備え、それを含むすべての暦表示は、リューズで一斉送りできる。
モダンな薄型自動巻き
センターローターでありながら、ムーブメント厚をわずか3.83mmに抑えた。テンプに備わる4つの錘で歩度調整するフリースプラング。
高精度なベーシック機
自動巻きの今後の主流になるであろう高精度機。テンプはフリースプラングで耐衝撃性が高く、錘による歩度調整はより厳密に可能となった。
コンパクトな自動巻き
ケース径30mm以下のレディースに搭載されるほか、角型のベースに組み込んでレベルソにも使われる。テンプは、フリースプラング。
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■メーカー保証期間
2年。
■オーバーホールの推奨期間
4~5年毎。
■オーバーホールの基本料金
手巻き:5万4000円~。自動巻き:8万2000円~。クロノグラフ:7万8000円~。コンプリケーション見積もり。
■オーバーホールに外装の仕上げは含まれるか?
無料で含まれる(ライトポリッシュ)。
■オーバーホール後の保証期間
1年。
■オーバーホールの納期
約6週間。
■古い時計の修理は、何年前のモデルまで可能か?
設定なし。スイス工房にて見積もり。
※アフターサービスの問い合わせ先:ジャガールクルト(0120-79-1833)
メンズファッションブランドナビ編集部
“本当に正しい情報だけ”を目指し、その分野において「雑誌掲載の実績・専門家の評価・人々の話題性」など、相応しいブランドだけを掲載しています。