革は長く愛用することで、味わいを増し、自分だけのアイテムに育っていきます。
そのためには、正しいお手入れで長持ちさせることが何より大事です。ここでは知ってるようで意外と知られていない(!?)
知っておくべきレザーメインテナンスの基礎知識を紹介します。
Q4.久しぶりに着ようと思ったらカビが…どうにかなりますか?
革のケアはスキンケアと同じと考えてください。洗顔でしっかり汚れを落として、化粧水や美容液を浸透させますよね。レザーもこれと同じなんです。
表面に余分な油や汚れが付着した上にいくらオイルを重ねても、効率よく浸透していきません。化粧の上にまた化粧を重ねた状態を想像してください。決してキレイではないし、お肌にも良くありませんよね。そういうことです。
そしてオイルを塗る時は、手で薄く、まんべんなく伸ばすようにしましょう。硬いオイルも体温ですぐに溶け、少ない量で広範囲に広がります。
ここで注意したいのが、オイルを塗り過ぎないこと。革が保有できる油分は一定量決まっています。それを超えると表面に白い粉として出てきてしまったり、ベタベタして汚れを吸着し、くすみの原因となります。何事もほどほどが大事なんです。
何にでも適した万能オイルは存在しません。革質に合ったものを、例えば硬いレザーには、油分が多く革を柔らかくしてくれるオイルを。もともと柔らかいレザーには、水分を補給しヒビ割れを防ぐローションタイプのものを選ぶといいでしょう。
一般的にミンクオイルが保革オイルとしてメジャーですが、柔らかい物に使ってしまうと、革がダレて型崩れの原因に。また、もともとは硬い革でも柔らかくなってきたら水分の多いものに切り替えるなど、レザーの状態に合わせて使い分けられるとベストです。ちなみに革ジャンが活躍するシーズン中は、体から出る汗を吸収するので水分補給は必要ナシ。乾拭き程度に留めましょう。
管中にカビが発生するのには3つの原因があります。まずカビ菌休が繁殖するための栄養です。よくシーズン終わりにオイルを塗って、ビニール袋を掛けて保存する人がいますが、これは最悪の状態。カビ発生の要素が全て揃ってしまいます。
保管のポイントは風通しのいい日陰で保存すること。クローゼットに除湿剤を置くのも◎。また、リムーバーで汚れを落としつつ殺菌し、そのまま少し乾燥した状態で保管するのもオススメ。また着るときが来たら、油分を多めに入れてあげましょうね。
カビの表面はリムーバーなどで簡単に除去できます。ただし根っこまでは除去しきれません。またカビ菌には白カビと黒カビの二種類があり、何色の革にどんなカビが生えてしまったか、というのもポイントです。
運が良ければ根っこが残っても目立ちませんが、運が悪いと……。そんな場合のリペアは自分ではどうにもできないので、お店に相談しましょう!
東急ハンズなどに行くと様々なオイルが置いてありますが、成分表記はほぼ同じ。・パッケージで見分けることはほぼ不可能なので、いろいろ試してみましょう。
ちなみにファッション修理専門店の「GMTファクトリー」では、サンプルを試しながらベストな商品探しをサポートしてくれる。もちろん修理の依頼もできるます。自然由来成分で作られたニオイの少ないアイテムなど、専門店ならではの商品がめじろおし!
2.天然由来成分で作られた、ニオイの少ないオイル。レーダーフェット(1512円)
3.水分多めのローションタイプオイル。ユニバーサルレザーローション(1620円)
4.表面の汚れや古いクリームを除去。ステインリムーバー(2160円)レザー専用石けん。
5.サドルソープ(972円)GMTファクトリーでの販売価格
メンズファッションブランドナビ編集部
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