アメリカンワークブーツの雄。
ロガーブーツの製造を原点とし、一大ワークブーツブランドへと成長。そしてバイク乗りのファンが多いことでも知られる『チペワ』。
今回はそんなチペワをより深く知ることができる、歴史・ブーツランキング・コーディネート例やメンテナンス方法を紹介しています!
目次
【1】チペワとは
【2】チペワの歴史
【3】チペワの人気ブーツランキング
■1位:6インチ プレーンブーツ
■2位:11インチ エンジニア
■3位:ブリッジマン(モンキーブーツ)
■4位:7インチ エンジニア
■5位:ウェリントン
■6位:7インチ モック エンジニア(ハイランダー)
■7位:ロメオ
■8位:11インチ モック エンジニア
■9位:17インチ エンジニア
■10位:ファイヤーマン
【4】コーディネート例
【5】メンテナンス方法
1.チペワとは
1901年にアメリカ・ウィスコンシン州で創業したブーツブランド。当初は森林で働くワーカーたちの足元を支えた。やがて、軍や警察、消防などにも見はじめられ、その名は世界中に広まっていった。
また、モーターサイクルブーツとしての愛用者が多く、アメリカではハーレーダビッドソンの良き相棒としても人気が高い。
2.チペワの歴史
アメリカン・オーセンティックを継承してきた職人魂
1901年、JB・ビォトロウスキーとジョン・アンドレィスキーが、ウィスコンシン州のチペワフォールズにて創業したのが、「チペワ シュー マニュフアクチュアリングカンパニー」の始まり。ブランド名のチペワは、ミネソタ州、ミシガン州、ウィスコンシン州周辺に居住する、ネイティブアメリカンの部族に由来する。
創業まもなく周辺地域の材木伐採業が盛んになり、同州北部にある伐採地に供給するためのブーツを製造。そこで働くランバーマンたちの足を保護するため、どんな過酷な環境でも耐えられる仕様で作られた。こうして、ラギッドブーツの需要が増えたことにより、チペワフォールズのダウンタウンにある、5階建て施設へと移動。大企業へと急成長を遂げた。
信頼を得たオリジナルチペワブーツは、瞬く間にアメリカ全土へと広がった。戦後から60年代末にかけ、近代アウトドアスポーツ市場への参入でも成功を納め、一般用や特殊なワークブーツだけでなく、スポーツやレジャー用のラインも発表。1976年、創業元年記念ブーツとして極寒地向けブーツ「#5468Minus-gブーツ」を開発。そのブーツはアメリカン・シューズ・デザイナー賞を受賞した。
厳格な品質管理の下、決して大量生産には走らず、今日まで一貫してMade in USAにこだわるチペワは、足を通す人に“アメリカの良心”と“誇り”を植え付けている。
工場内の様子
【1】トレードマークのインディアンの刻印が押されたブーツ。
【2】・【3】工場での作業。いかに多くのブーツを日々生産しているかが分かります。
【4】ブーツの耐久性をアゲル一端を担うスチールトゥ
【5】ハンマーで木型に革をなじませている様子
【6】アッパーの縫製も非常に高いクオリティが保たれている。
3.チペワの人気ブーツランキング
ランキング(アンケート投票数順)
●総投票数:895票
1 位(366票)
6インチ プレーンブーツ
英語表記:6inch Plain Boots
大学生 20代 30代 40代
定価:3万6540円
6インチ プレーンブーツについて
街での愛用率No.1! 多彩なシーンで活躍する万能ブーツ
無駄な装飾を省いたシンプルなプレーンブーツは、シーンを問わず履ける応用力がうれしい。ワイズも他のラインナップに比べ若干スマートなDを採用し、足元をすっきりと見せられる。
つま先もシャープなので、スーツといったフオーマルな装いにもしっかりと対応。カラーバリエーションはブラック、コードバン、タンレネゲイド、ミリタリーリバースの4色。
ここがポイント!
アウトソールはビブラム社に別注をかけたコルク混合のソールを使用。高いグリップ力を発揮するのは当然、つま先が若干反りあがっており、少ないロスで歩行を導いてくれる効果がある。
ダークブラウンの色合いと、真鍮のハトメが奏でるクラシックな表情も大きな魅力。コバの張り出しも抑え気味。
2 位(114票)
11インチ エンジニア
英語表記:11inch ENGINEER
20代 30代 40代 50代
定価:3万9690円
11インチ エンジニアについて
チペワを代表するロングセラー!
年以上の歴史を誇るロガーブーツに次いで歴史のあるモデル。その昔、土地開拓に従事している測量技師や工事関係者に人気だったことから、瞬く間にそのシェアは全米を駆け巡った。
一方、1950年代に入るとバイカーたちの間で大ブレイク。今ではスタイリングの要としてファッションの一部として取り入れる人も増殖中。チペワの数あるエンジニアブーツの中でも最も定番のスタイル。
ここがポイント!
シャフト部分に誇らしげに刻まれるのはブランド名の由来、ウィスコンシン州にあるインディアン居住区「チペワ・フォールズ」を象徴するアイコン。
この肉厚なアッパーレザーを底付けするのは、堅牢ながらソール交換も可能な実用的製法「グッドイヤーウェルト」による。幾度もメインテナンスを繰り返し、時代を超えて長く履き続けられる理由がここにある。
3 位(92票)
ブリッジマン(モンキーブーツ)
英語表記:Bridgman
大学生 20代 30代 40代
価格:3万4400円
ブリッジマンについて
見た目に相反した軽量モデル
ワークブーツの定番人気を誇る5インチのブリッジマン(通称:モンキーブーツ)。つま先ギリギリまでレースがあるために、シューズ前部までしっかりとホールドする。
ソールにはクッション性に長け、長時間履いても疲れが溜まりにくいビブラム社製のホワイトクリスティーウェッジを採用し、無骨な見た目とは裏腹に軽快に歩ける。
ここがポイント!
スエードとコードバンの切り替えが新鮮な印象を与えるツートーン仕様が、このモデル最大の特徴。
ウエルトの茶とステッチの白、アウトソールのクリーム色が織り成すコントラストは、クラシックワークを象徴する温かみと強さが感じ取れる。
4 位(85票)
7インチ エンジニア
英語表記:7inch ENGINEER
高校生・大学生 20代 30代
定価:3万6540円
7インチ エンジニアについて
街履き仕様ながら作りは本格的!
定番の11インチタイプのエンジニアブーツのシャフトの長さを7インチへと短くカットしたモデルがこれ。パンツを穿いたとき、シャフトの形がヒザ下を膨らませることがないなど、タウンユースを意識した作りで人気を博す。
とはいえ、ソールはビブラム社の#475Nitrileイエロープラグ、足元にはASTM(米国材料試験協会)の企画を満たすスチールトゥを採用するなど、タフな作りはそのまま。デニムとの相性抜群のサンドスエードタイプ。
ここがポイント!
ベージュカラーの裏革をサンドペーパーで細かく起毛させたサンドスエード。表革が放つ雰囲気とはまた違う、荒々しくも上品な佇まいは様々なシーンで活躍。
シャフトが短い街履きを見越した仕様ながらスチールトゥが入り、厳格なスペックを守る証であるタグネームがトリム裏に配される。
5 位(53票)
ウェリントン
英語表記:Wellington
20代 30代 40代 50代
定価:3万400円
ウェリントンについて
由緒正しきファーマーブーツ
エンジニアブーツと並んで人気が高いローパータイプのウェリントン。ウェリントンとは、テキサス州にある川の名前に由来。その土地で働く農民が履いていた作業用のブーツがモデルとされている。
エンジニアブーツよりもトゥがスリムで、スタイリッシュな印象を与えるが、アッパーは肉厚のレザーを使用し、グッドイヤーウェルト製法を採用しているため、作りは強固だ。
ここがポイント!
豊かな起毛と独特のザラつきが特徴のサンドスエード。温かみのある表情ながらワイルドな一面も持つ。シャフトの一部にはチペワブランドの由来を象徴するネイティブアメリカンの刻印が。
シャフトの両側にあるプルストラップの片方にロゴマークが縫い付けられる。左右にハンドルが設けられていることで、着脱をスムーズにする。
6 位(50票)
7インチ モック エンジニア(ハイランダー)
英語表記:7inch Moc Engineer
大学生 20代 30代 40代
定価:3万6540円
7インチ モック エンジニアについて
デニム&チノパンと最強の相性を誇る!
人気のショートエンジニアブーツをベースに、つま先の形状をモックタイプにしたモデル。また、ソールをビブラムのクリスティソールにして、カジュアルなイメージを高めているのが特徴。
作りの重要な箇所には、アッパーの素材色とのコントラストが抜群のホワイトステッチを採用。アンティーク風の表情を持つUS TANRENEGADEカラーは、デニムやチノパンなど定番のボトムと最強の相性を誇る。じっくり付き合い履きこんで、自分の色に育てていきたいモデル。
ここがポイント!
赤茶のボディカラーと抜群の相性を誇る真鍮色のバックル。ローラーが付いており、フィット調節を行う際は、スムーズにベルトをスライドできる。
グッドイヤーウェルト製法を採用しており、堅牢な作りながらソール交換が可能。ソールの減りが早い人でも安心だ
7 位(43票)
ロメオ
英語表記:Romeo
20代 30代 40代 50代
定価:3万1290円
ロメオについて
スリッポン並みの気軽さがうれしい!
ブーツを敬遠している人でも気軽にエントリーできるのがこのモデル。サイドゴアブーツのシャフト部分をさらに短くして、短靴に近いプロポーションに落とし込んだ。
履き口はかなり絞られているが、かかとを持ってグッと持ち上げると簡単に履ける。一見カジュアルな風貌だが、上質のレザーを使い、グッドイヤーウェルト製法で強固に作られているため、タフな作りは他のブーツと同じだ。
ここがポイント!
サイドゴアの印象を決めるサイドのエラスティック部分。脱ぎ履きする場合はしっかりと伸びるので、スリップオンのような気軽さで履けるのが魅力。
フォルムに合わせてソールも薄めにできており、ショーツや素足のファッションにも違和感なくハマる。インソールはアッパーの素材と色を変えて、新鮮なコントラストを放っている
8 位(39票)
11インチ モック エンジニア(ハイランダー)
英語表記:11inch Moc Engineer
20代 30代 40代 50代
定価:3万9690円
11インチ モック エンジニアについて
ワークテイストと軽快なイメージが同居
11インチのエンジニアをベースに、アッパーの形状をモックタイプにしたモデル。オイルドブラックだが、モック部分のつまみやコバにはホワイトの切り替えステッチが入っており、軽快なイメージも併せ持つ。
滑りの良いローラーバックルの採用で、ブーツのフィット調節は素早く行える。クッション性に優れたビブラム社製の#4014のクリスティソールを装着する。
ここがポイント!
11インチモデルはタンニンなめしでオイル分をたっぷり含んだタンレネゲードのほか、サンドペーパーで表面を削り、起毛させたサンドスエード、このオイルドブラックモデルの3種類用意。
コーディネイトのハズしから直球系のスタイリングまで、ライフスタイルに応じてチョイスできるのがうれしい。
9 位(22票)
17インチ エンジニア
英語表記:17inch ENGINEER
20代 30代 40代 50代
定価:4万7040円
17インチ エンジニア について
インパクト重視のバイカー&ロッカー向けモデル!
見た目に長く感じる11インチをも遥かに凌ぐ17インチモデル。履くとほぼヒザ丈ほどまである。防寒、防護性に優れているが、これだけの存在感ならいっそうのこと、ブーツインして美脚効果ヨロシク、魅せる履き方をするのも正解。
他のエンジニア同様、スチールトゥ、2重のインソールと屈強な仕様は変わらない。ソールはビブラム社のニトリルイエロープラグを採用する。
ここがポイント!
グッドイヤーウェルト製法による強固な作りで、コバの張り出しは主張しつつも、シングルステッチによりワイルドさは若干控えめ。
ロングシャフトの重量を受け止める頑丈なスチールトゥの採用により、雄雄しいエンジニアブーツ特有の表情を生む。
10 位(17票)
ファイヤーマン
英語表記:Fireman
20代 30代 40代 50代
定価:5万400円
ファイヤーマンについて
実用性を突き詰めた「男前ブーツ!」
ファイヤーマンブーツという名称が示すとおり、消防士用に開発されたヘビーデューティなブーツ。目を引くのは、フロントに配されたジッパー。この部分の上げ下げだけで、脱ぎ履きが容易になる。
もちろん取り外すこともでき、編み上げのレースアップブーツとしても使える。表面にはエナメルのような光沢を持つブラックボディで、一見ドレスチックに見えるが、その見た目に相反するタフな使い勝手が特徴。
ここがポイント!
つま先にはスチールトゥを装備。シャフト部分には全体的にクッションが入っており、脚当たり&履き心地は抜群。
ソールはビブラム社#132イエローレーベルで、単にグリップ力がよいだけでなく、高い保護性も発揮する
11 位(14票)
ヴィンテージ ウェリントン
英語表記:Vintage Wellington
大学生 20代 30代 40代
定価:3万8640円
ヴィンテージ ウェリントンについて
クラシックな味付けで、今の着こなしに◎
2017年暮れに発売されたばかりのニューモデル。フラットな履きロやプルストラップが後部に装着されるなど、定番モデルを絶妙のセンスでアレンジ。
ソールは以前がクリスティソールだったのに対し、ヴィンテージという冠に恥じないウィズコルクソールを採用。見た目はもちろん、細かい仕様まで変化させてクラシックワークのムードを盛り立てている。
ここがポイント!
こげ茶から淡いブラウンへとランダムなグラデーションがアッパーの随所に見られるアンティーク風の加工に拍手。ウェルトの革にはシングルステッチで丁寧に出し縫いされる。
ソールはチペワがビブラム社に別注したコルク入りのウィズコルクソールを採用。グリップ性能に長け、適度な柔らかさも持ち合わせている
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4.チペワのコーディネート
ミリタリーライクな「カーキ色モッズコート」に相性のいいブルーデニムをチョイス。足元のブーツ(茶色)がちょうどいい差し色となってバランスよくまとまっています。
黒レザージャケット×黒エンジニアでクールにまとめあげたスタイル。デニムも濃い目でカッコよさを追求!
「カバーオール×チノパン」というワーク直球の足元を支えるのは、チペワのプレーンブーツ。無骨なスタイルだってジャケットだって似合う汎用性の高さはピカイチ!
おしゃれなパパさんが履いているのは黒のモックエンジニア。黒MA-1と色をリンクさせているのはもちろん、何色とでも合わせやすいので1足目にはちょうどいい。
夏のトップス×ショートパンツに、黒のプレーンブーツを選択。白と黒だけにまとめてスッキリと仕上げれば、重たい印象は皆無。
「ベージュ色マウンテンパーカー×デニム」に茶色プレーンブーツを。絶妙なカラーゆえ、ちょっとしたアクセントになります。
バイカーたちの足元を飾るのは、やはりワイルドな印象の強いエンジニアブーツ。特に黒色は鉄板です。
セットアップの“ハズシ”として持ってきたのはブリッジマン。ややすっきりとしたフォルムゆえジャケット系も得意です。
「黒ジャケット×デニム」のキレイめの足元には、黒のロメオをチョイス。サイドゴア特有のシャープさは、細身のスタイルと相性よし!
「ミリタリーのM65ジャケット×デニム」にツートンのブリッジマン持ってきた着こなし。ベージュ色が良い塩梅。
茶レザージャケットにストレートデニムを合わせたアメカジコーデ。ちょいワイルドなスタイルにも、プレーンブーツが上手く溶け込んでいます。
足元はカジュアル色の強い「ラフアウト仕様」のエンジニア。タウンユースにもすんなりと馴染んでくれます。
チペワブーツのコーディネート20選
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5.チペワのメンテナンス方法
自宅でできる、チペワブーツのメンテナンス(お手入れ)方法を紹介。頻度は数ヶ月に1度でOKです。
レザー(本革)の場合
用意するものは馬毛ブラシ、ミンクオイル、コットンクロス×2(着なくなったTシャツでも代用可)。
まずはシューレースを外し、ホコリや表面の汚れをかき出すイメージで、くまなくブラッシングを行います。
コットンクロスに少量のミンクオイルを取り、円を描くように撫でながら少しずつ塗り伸ばしていきます。あまり多く入れる必要はないため、なるべく薄く伸ばすようにするのがコツです。
ヴァンプやバックステイまで、しっかりとミンクオイルを行き渡らせます。
全体にミンクオイルが行き渡ったら、仕上げ用のクロス(グローブ型が便利)で磨いて馴染ませます。
オイルを入れることでキズの部分の色が濃くなって目立たなくなるため、この作業だけでもかなり印象が変わります。
ラフアウト(スエード)の場合
基本的に用意するものはスエード用ゴムブラシ、消しゴム、金属製ワイヤーの3つでOK。
汚れがひどい場合は、スエード用の洗浄剤、ボール、ブラシの3つを追加。また、仕上げとして防水スプレーがあると便利です。
▼基本的なメンテナンス
シューレースを外し、型崩れ防止のためにシューレースツリーをブーツに入れます。
スエード用のゴムブラシを使用。毛の奥から汚れをかき出し、寝ている毛を起こすイメージで、毛並みに沿って全体をやや力強くブラッシングします。
毛に汚れが絡みついて黒ずんだ部分には、局部的に消しゴムタイプや金属製ワイヤーのブラシを使うと効果的。これらの道具も、やはりかき出すようにやや力強くブラッシングして使います。多少の汚れならキレイに落とせます。
スエードはクリームを使用できないので、基本的なケアはこれだけ。毛並みが揃い、大分落ち着いた様子になったはず。もし右写真のように、ブラッシングでは落ちない頑固な汚れがある場合は、下記の項目も行ってください。
▼汚れがひどい場合のメンテナンス
黒ずんだ汚れがブラッシングだけで落とせない場合、スエード専用の洗浄剤(ここではサフィールのオムニローション)を使います。汚れの気になる部分を泡立てながらブラッシングします。
充分にブラッシングした後、水を含ませたブラシで泡を洗い流し、乾いたタオルを押し付けて大まかな水分を取ります。後は陰干しでゆっくり乾かして終了です。
毛が寝てしまい、黒ずんだ汚れが付いているビフォアに比べ、アフターでは毛並みが揃い汚れも落ちているため、スエード本来の質感が蘇りました。
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