【更新】2024年1月5日
「一生モノ」と呼ばれる名作ブーツ60選も紹介。
足元を無骨に飾るワークブーツ~上品なチャッカブーツなどetc…。
今回はみなさんのアンケート投票を元にした『ブーツの人気ブランドランキングTOP24』と、各ブランドを代表する名作ブーツを紹介しています。
どれも一級品ばかりですので、ブーツプレゼント選びにもオススメです。
①ブーツの人気ブランドランキングTOP24
②ブーツの基礎知識(パーツ名称・革の種類など)
レッドウイング公式サイト:https://redwingheritage.jp/
価格帯:30,000円~43,000円
創業:1905年 / アメリカ
創業者はドイツからの移民であるチャールズ・ベックマン。彼の靴への情熱と、より良い靴を客に届けたいと言う想いから1905年、アメリカ中西部ミネソタのレッドウイング・シティにて創業。
以来、アイリッシュセッター、ベックマン、ペコスなど、多くの名作を世に送り出し続け「キング・オブ・ワークブーツ」ブランドと称される。
レッドウイングのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
ブッテロ公式サイト:http://www.buttero.jp/
価格帯:60,000円~75,000円
創業:1974年 / イタリア
ブッテロとはイタリア・トスカーナ周辺のマレンマと呼ばれる牛飼いを意味する、いわゆるカウボーイのイタリア版の総称。
ブッテロそんなトスカーナで生まれ育った「マウロ・サーニ」が設立したブーツブランド。無骨なレザークラフトが持ち味で、最近はメンズファッション雑誌も多く”メンズブーツ”での話題性は絶えないトレンド的存在。
ブッテロのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:70,000円~100,000円
創業:1850年代 / アメリカ
南北戦争以前の1850年代頃にアメリカで誕生したホワイツブーツ。現在もワシントン州スポケーンのファクトリーにて、ハンドソーン製法を用いてブーツを1足1足作り上げている。
特徴はほとんどのパーツがレザーから成ること。特に靴の背骨部分にあたるシャンクには、通気性に富み、段々と自分の足形に馴染んでいくレザーシャンクを使っている。さらに土踏まずを突き上げるアーチイーズ製法も大きな特徴。これにより長時間歩いていても疲労が少ない。
ホワイツブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:100,000円~150,000円
創業:1918年 / アメリカ
1918年にアメリカ・オレゴン州にて創業したワークブーツブランド。
頑丈な作りと男らしいデザイン、さらに細かなワイズとサイズ展開によるフィット感も相まってハードワーカーやバイカーたちだけでなく、世界中のファッショニスタからも愛されている。リペア(修理)に細かく対応してくれるのも魅力。
ウエスコのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
パドローネ公式サイト:http://www.padrone.co.jp/
価格帯:30,000円~45,000円
創業:1977年 / 日本
「カジュアルなデザイン性と、質の高いブーツ」を扱っていることで、ファッション雑誌などメディアでも度々取り上げられる日本発ブーツブランド。
街着など都会的なカジュアルコーデにマッチするブーツが揃っています。
パドローネのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:70,000円~90,000円
創業:1829年 / イギリス
1人の職人が最初から最後まで受け持つ”ベンチメイド”を創業以来の信念とする「トリッカーズ」。1829年ジョセフ・トリッカーによってイギリスで創業。
英国紳士靴作りの聖地、ノーザンプトンにファクトリーを構えるブランドのなかでも、トリッカーズは最古の存在である。
トリッカーズのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:50,000円~80,000円
創業:1901年 / アメリカ
1901年に創業した老舗ワークブーツブランド。そのブランド名とトレードマークの由来は、創業地であるウィスコンシン州チペワ・フォールズが、ネイティブアメリカンのチペワ族の居住区であったことに由来する。
チペワは木材を切り出して運ぶ伐採人たちの足を完璧に保護する高品質ブーツを開発することからスタート。以降、現在にまで続く頑固なまでの品質主義を貫くクラフトマンシップに溢れたチペワブーツには、創設当時から守られている質実剛健で機能美的な精神が宿っている。
チペワのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:65,000円~80,000円
創業:1879年 / イギリス
イギリスを代表する高級靴ブランド。豊富なバリエーションをラインナップしており、世界中のシューメーカの中で、もっとも多くの木型の種類を持つメーカーとして知れれる。
クロケット&ジョーンズのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
クラークス公式サイト:http://www.clarks.co.jp/
価格帯:19,800円~29,800円
創業:1825年 / イギリス
1825年、イングランド南西部の小さな町ストリートでクラーク兄弟が創業。当時としては斬新な毛付きのシープスキンを使った靴を発案し、履き心地が良いと大ヒットしたのを機に本格的に製造を開始。
世界の靴ブランドに先駆けて靴製造用のミシンを開発したり、マシン化によって安定した品質の靴を量産するなど、常に時代を先取りしてきた。
クラークスのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
ダナー公式サイト:http://jp.danner.com/
価格帯:38,000円~48,000円
創業:1932年 / アメリカ
マウンテンブーツで高い支持と人気を誇るブーツブランド。
初のゴアテックス採用モデル「ダナーライト」はタウンユースで使いやすく、同ブランドの代名詞的な存在となっています。
ダナーのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:40,000円~60,000円
創業:1873年 / イギリス
1873年にウィリアム・サンダースとトーマス・サンダースの兄弟によって設立し、英国靴の聖地ノーザンプトンで100年以上の歴史を持つ実力派ブランド。
伝統的なグッドイヤーウェルテッド製法は現在でも引き継がれ、素材への徹底したこだわりはまったく変わっていない。まさに英国トラディショナルを堪能できる。
サンダースのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:40,000円~60,000円
創業:1975年 / 日本
カーペンターやロガーなど、古き良き時代のワーカーたちが愛したブーツを現代に蘇らせる日本のブーツブランド。レザーをはじめ各部のパーツは全てアメリカのものを調達し、日本の熟練職人の手によって日本で作り上げられる。
高い技術を要するグッドイヤーウェルト製法やヴィンテージ同様にキャッツポウソールを使用するなど、徹底したこだわりをみせる。
ロンウルフのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:70,000円~90,000円
創業:1908年 / フランス
1908年にフランス・イゾーで小さな靴工房から始まった「パラブーツ」。創業当時はオーダーメイドシューズを製造していたが、後に工場と契約を結んでパリを中心に既成靴の発売を開始した。
堅牢で摩擦に強く、快適な履き心地をもたらすオリジナルのラバーソールを備えた靴は、最初にワークシューズとして世に受け入れられ、冒険家たちが愛用したことでアウトドアブーツの地位も確立。現在はファッション業界を席巻するブーツとして誰もが知るところ。
パラブーツのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:20,000円~40,000円
創業:1947年 / ドイツ(現イギリス)
ドイツ人の医師「クラウス・マルチン」博士がリハビリのために開発したエアソールシューズを原点に持ち、その後 R・グリッグ社と技術提携を結び、英国ノーザンプトンで1960年に記念すべきファーストモデルを発売。
実用性を徹底的に追求したブーツは、労働者だけでなく、警察官やポストマンからミュージシャンまで広く愛用される。モッズやパンクファッションのアイコンとして認知され、ファッションアイテムとしてのポジションを確固たるものにしている。
ドクターマーチンのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:100,000円~180,000円
創業:1879年 / ドイツ
「前進する1メートルごとに心からの享楽を提供する」という精神を持ち続けて130年以上。現在は”靴のロールスロイス”と称されるドイツの最高級靴ブランド。
約30名のマイスターが一足につき約300という工程をオールハンドメイドで丁寧に作り上げており、年間生産はわずか8000足。この靴のオーナーになれるのは世界でも一握り。
ハインリッヒ・ディンケルアッカーのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:70,000円~100,000円
創業:1873年 / イギリス
1873年に英国ノーザンプトンで創業。
数ある英国靴ブランドの中でもチャーチは、正統派の姿勢を崩すことなく、靴の「左右」という概念やハーフサイズ展開など革新的なアイディアを発表したことから、クオリティ・知名度ともにトップクラスのブランドとなった。チャーチの靴はどれも”一生モノ”として愛用できる。
チャーチのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
セダークレスト公式サイト:http://www.cedarcrest.jp/
価格帯:7,800円~14,800円
創業:1925年 / アメリカ
低価格でカジュアルユースに使用できるブーツが揃っており、主に10代~20代の若い男性から支持されている靴ブランド。
「初心者用には丁度良い」という声が数多く、メンズブーツの入門としては最適。
セダークレストのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:250,000円~300,000円
創業:1866年 / イギリス
ロンドンでは1866年から、パリでは1902年から紳士用の高級ブーツと靴を作り続けている「ジョンロブ」。政治家やエリートといった上流階級に向けたビスポークシューズで成功し、1902年にパリへ進出。
1994年には英国ノーザンプトンにてファクトリーを開設。既成靴のデザインとハンドメイドによる製作は、現在までこちらで行われている。
ジョンロブのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:20,000円~40,000円
創業:1912年 / アメリカ
アメリカ・メイン州のアウトドアマンだった「レオン・レオンウッド・ビーン」が1912年にハンティングシューズ(通称:ビーンブーツ)を開発したことで、L.L.Beanの歴史は幕を開けた。
品質へのこだわりとクラフトマンシップが息づくモノ作りを頑なに守り、ブーツは現在も米国の自社工場で一足ごとに仕上げられている。ユーザーはアウトドアからタウンまで広い。
L.L.Beanのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
出典:http://blog.nanouniverse.jp/
価格帯:100,000円~140,000円
創業:1890年代 / イタリア
靴工房が軒を連ねるイタリア北部のベネト地方にて、ジャコメッティ兄弟が1890年代に創業したファクトリーブランド。
”ベネト地方の中でもトップ”と呼ばれる高い技術力と丁寧な仕事が評判を呼び、ジャコメッティは多くの一流ブランドの生産を担うこととなる。
その後は事業を拡大し、現在もベネト地方唯一のブランドとしてクオリティの高いクラシックモデルを展開し続けている。
フラテッリジャコメッティのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
出典:https://www.lakotahouse.com/
価格帯:80,000円~130,000円
創業:1884年 / アメリカ
130年以上に及ぶ歴史とメイド・イン・USAに誇りを持つ、米国が誇る既成靴の最高峰ブランド。
オールデンのブーツは熟練の靴職人たちにより、約150~200にも及ぶ作業工程を経て完成する。
オールデンのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
出典:http://www.flat-head.com/
価格帯:100,000円~130,000円
創業:1996年 / 日本
和製アメカジブランドの最高峰として知られ、革材から縫製まで徹底的にこだわり抜いた逸品を数多くリリース。
デニムからレザーブーツまで、ヴィンテージを研究し生み出されたアイテムは、もはや本物以上に本物らしい存在感を放つ。
フラットヘッドのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:25,000円~40,000円
創業:1978年 / アメリカ
近年、世界中のセレブが愛用したことで多くに人が知ることとなった「UGG」。ブランドの始まりは、1978年にオーストラリア人のサーファーがシープスキンブーツをアメリカに持ち込んだことから。
波乗り後に素足で履けて、足を暖めることができるため、南カリフォルニアのサーファー達の間で大ブレイク。その後はファッションアイテムとしても男女問わず愛用されている。
UGGのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
価格帯:45,000円~50,000円
創業:2015年 / 日本
2015年に立ち上げられた新鋭の日本靴ブランド。
革の採取から、なめし、裁断、縫製、つり込み、底付け、仕上げなど多くの人の手と工程を経て、1足の靴はプロダクトとして完成する。欧米ブランドに引きを取らない本格的な作りは、まさに日本の職人技の賜物。
ウィールローブのブーツが似合う年齢(年代)といえば?
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日本と海外のサイズ表記一覧。
アメリカなどの外国製も多いブーツは、一般的なサイズ表記とは異なるので、知っておくと役立ちます。
ブーツを知る上で欠かせない、各パーツの名称。ホワイツやウエスコなど、一流のブーツをカスタムオーダーする際にも役に立つ知識です。
【1】トップエンド
ブーツのシャフト(胴筒のこと)の最上部の呼び名。丸く処理したロールドトップと切りっぱなした処理のストレートトップがある。
【2】ブーツシャフト
ブーツの胴筒のこと。クォーターとも呼ばれている。ブーツシャフトに薄いレザーが使われる場合は、内側にレザーを張る場合もある。
【3】バックステイ
ブーツの後部、アキレス健に沿って貼られる革の名称。バックステイの上部に付けられるループ状の指掛けをフィンガーループと呼ぶ。
【4】ヒールカウンター
足の動きを安定させるために、頭を包み込むように装着された部分。これがないと足首が簡単に内側や外側にずれてしまい不安定に。
【5】ヒールリフト
ヒールそのものの部材を呼ぶ。ブーツの場合は何層かに積み上げられている場合が多い。「ヒールリフトが高い」などという使われかたをします。
【6】トップリフト
ブーツの頭部、地面に接する部分を呼ぶ。ブーツのなかで、もっとも消耗の激しいパーツ。ソールには踵だけのタイプと一体型のタイプがある。
【7】アウトソール
直接地面に当たる本底。表底ともいわれ、靴底部の床面に接する部分やその材料を呼ぶ。よく耳にするビブラムソールがそれにあたります。
【8】ヴァンプ
つま先の革のこと。アッパーの前部の名称で、足のつま先部を覆う部分をこのように呼ぶ。「ヴァンプに使ったレザーは何々」などと使います。
【9】ミッドソール
インソール(中底)とアウトソール(本底)の間のソールのこと。間にレザーを重ねることで、厚みが増し、クッション性が高まる。
【10】ウェルト(コバ)
アッパー、インソール(中底)、アウトソール(本底)を縫製によって張り合わせるための仲介をなす革帯のことを指す。コバと呼ばれることも。
【11】トゥ
ブーツのつま先部分をトゥと呼ぶ。補強や飾りのためにトゥに装着する革をトゥキャップ、内側に入れる鉄板をスチールトゥと呼ぶ。
【12】アイレット
シューレース(紐)を通す穴を呼ぶ。ハトメとも呼ばれる。銅や鉄など、さまざまな素材があり、六角ハトメなど、デザインモノもある。
【13】シューレース
靴紐のこと。フィット感を微調整するだけではなく、靴の表情を引き締める意味でも重要な役割を果たす。革製のシューレースもある。
【14】アイレットフック
アイレットとは異なり、細を引っ掛けるフックパーツを呼ぶ。ハイトの高いブーツに使われることが多く、着脱がスピーディにできて便利。
【15】タン
舌に形が似ていることから、舌革やベロとも呼ばれる。足の甲への感触を和らげる効果があり、防水や防塵の役割も果たす大切なパーツ。
ブーツに使われる革の名前・特徴。適切なメンテナンスにも繋がるので、知っておいて損はありません。
【牛革の種類】
■カウハイド
生後2年以上の牝牛の皮を使用。さらに細かく分けると、原革の重量が30~53ポンドまでをライトカウ、53ポンド以上をヘビーカウと判別する。
■ブルハイド
生後2~3年を経過した去勢されていない牡の成牛の皮を使用。牛革のなかでも固く丈夫であるために、靴底などに使用されることが多い。
■ステアハイド
生まれて3~6ヶ月以内に去勢を行い、2年以上経過した牡の成牛の皮を使用。ブルハイドと比較すると皮質がやや柔らかいのが特徴。
■キップスキン
生後6ヶ月~2年の牛の皮を使用。牛革のなかでも上質とされるカーフスキンの次に繊維の密度が高く、薄くても丈夫なのがポイント。
■カーフスキン
生後6ヶ月以内の仔牛の皮を使用。牛革のなかで最も上質なマテリアルとされている。薄くて柔らかい質感が特徴で高級ラインに使用される。
【牛革以外】
■コードバン
その名はスペインのコルドバ地方に由来し、馬の尻部分を使用したモノ。牛革に比べると繊維が細かく、艶やかな光沢を堪能できる。
■ディアスキン
鹿革のこと。しなやかで強靭な質感が特徴で通気性もあり、「レザーのカシミア」と称される高級素材。油でなめしたものはセーム革となる。
■シープスキン
羊の皮をなめした素材を指す。薄く柔らかいのが特徴で、特にインド産のインド・ヤンピーを使用したモノは高品質と位置づけられる。
■クロコダイル
ウロコ模様と美しい光沢が魅力のワニの革。靴の他、ベルトやバッグの素材としても多用される。革のなかでも群を抜く存在感を発揮。
■ゴートスキン
山羊の皮をなめした素材のこと。硬く丈夫な質感がポイントで、羊革よりも繊維が緻密となる。仔山羊の革はキッドスキンという。
■オーストリッチ
ダチョウの革を指す素材は牛革の5~10倍の強度を誇ると言われる。悪環境にも耐えうるハイスペックなブーツに適している。
【加工後の革】
■スエード
レザーの一種で、仔牛や山羊、羊の革の裏を研磨して起毛させたモノ。カジュアルな雰囲気を醸し出す素材感は、優しい手触りが特徴。
■ヌバック
銀面を軽くペーパーで摩耗して仕上げられた革を指す。名の通り、バックスキンに似たビロードのような高級感溢れる質感を堪能できる。
■エナメル
滑らかな質感でエレガントな雰囲気を演出できる。フォーマルな装いはもちろんのこと、カジュアルなスタイルとのギャップも新鮮。
■サドルレザー
タンニンなめしをした厚みのある牛革のこと。元来は馬の鞍や馬具に使用されていました。現在はバッグ類の素材としてもよく見かけるように。
■ヌメ革
タンニンなめしを施し、染色や染料仕上げをする前の牛革のこと。柔軟性のある茶褐色が特徴で、バッグやベルトなどにも用いられる。
滑りにくさ・履き心地などの機能性はもちろん、見た目の印象も左右するソール。
ここでは頻度の高い9種類を説明しています。
■コマンドソール
英国イッツシェイド社を代表するソールで、名称は英語の突撃隊・ゲリラ隊に由来。
原型は登山靴用として1940年に登場し、やがて英国陸軍にも採用されました。重く硬いものの、路面状況に関わらず安定した歩行が可能なミリタリーソールの傑作。
■リッジウェイソール
登場は1930年代と古く、当時とほぼ同様の形状を保っている。
リッジウェイ(あぜ道)状の細かい“ひれ”のおかげでグリップ力は高く、悪路への対応力も高い。多数の線で足を支えるため、履き心地は案外ソフトなカントリー対応型。
■ダイナイトソール
原型は1910年に登場。英国ハルロボラバー社製で俗称は、かつて工場がこのソールの製造で昼夜なく稼働していたことにちなんだもの。
防滑性に優れ、横から底面の凹凸が見えにくいため、ドレスシューズ系でも違和感なく装着することができる。
■パラテックスソール
ラバーソールを社内製造し、自社の靴のみに採用する、希少なフランスの靴メーカーパラブーツを代表する靴底。
合成ではなく天然ゴムベースであるため、他のラバーソールに比べ、履き心地に独特の柔らかさがあるのが特徴。
■トラクション トレッドソール
レッド・ウィングのハンティングブーツのソールとしてあまりにも有名なこちらは、1950年代半ばに採用されたもの。
軽量でトゥからヒールの間に段差がないため高所作業も安全に行え、建設労働者からも絶大な支持を集めた。
■クレープソール
近年は合成ゴムのものもありますが、主に天然ゴムを原料とし、それに酢酸を添加し固化と独特な波模様を出す原点的な製法で作られる。
高温や油に弱く、劣化も起こりがちだが、その柔軟性は他のソールでは味わえないラバーソールの元祖。
■エアクッションソール
ドイツ人医師 K.マルテンスが1943年に開発した通称“マーチンソール”。
英国の靴会社が労働者向けの靴に採用した1960年以降、知名度が上昇。業界初のハニカム構造で空気を封じ、弾力性を得るのが特徴で、耐油・耐摩耗性にも優れる。
■ロガーソール
ロガー(きこり)の文字通り、森材伐採用に開発された米国・ビブラム社を代表するタフでヘビーな靴底。
ちなみにビブラム社は登山靴用ラバーソールを生み出したイタリアの会社だが、米国ではそれを発展させワークブーツ用の傑作ソールを多数制作している。
■コルクソール
ゴムの中に砕いたコルク片を練り込みソールにしたもの。1920年代から存在し、かつてアメリカのワークブーツの主流の底材だった。
やや重いものの耐油性や耐摩耗性に優れ、細かいコルク片の断面の効果でグリップ力も高い。
実はブーツ作りの“肝”である製法。
高級ブーツでは必ずといってその話になりますが、実際どういう構造かは理解しづらいもの。ここでは代表的な5つの製法を紹介します。
■グッドイヤー・ウェルト製法
最もスタンダードな製法 | ヴァンプ、インソールリブ、ウェルトを一緒にすくい縫いした製法のこと。履き込んでいくうちにインソールが適度に沈み込み、履いている人の足型にフットしてくるのが特徴。ソール交換も可能。
■ステッチダウン製法
簡素な作りでコスパに優れる | 足型に引き伸ばしたアッパーとライニングの端部を靴の外側へ向け、コバでインソールとアウトソールを一気に出し縫いする製法。外に張り出したアッパーが特徴でブーツに多用される。
■ノルウェイジャン製法
防水性が高く、アウトドア靴の代表的な製法 | ウェルトがアッパーとソールの隙間を埋めるように縫われるため、防水性が高くて作りも頑丈。ちなみにノルウェーをはじめとする北欧で発達した製法から、その名が付きました。
■マッケイ製法
スマートなルックスを作るならこの製法 | アッパーとライニング、インソール、アウトソールをダイレクトに出し縫いする製法を指す。他の製法と比べると軽量で足馴染みも良いのが特徴。ドレッシーなデザインに適している。
■セメンテッド製法
スタイル重視に多い製法 | アッパーとライニング、アウトソールを文字通り接着剤で圧着させる製法のこと。手作業ではなく機械による大量生産が可能。ただしアウトソールの交換は難しいので長期使用には不向き。
よく使われるので知っておきたい、ブーツ用語を紹介しています。
※先に紹介した「パーツ名称・革の種類・製法」は除いてあります。
五十音順で並んでいます
穴飾り(メダリオン)
アッパーに小さな穴をあけて規則的に描いたあしらい。パーフォレーションとも呼ぶ。ウイングチップに欠かせない装飾で、花形のものをメダリオンという。
ウイング・チップ
アッパーのつま先部分を、鳥の翼のような曲線で描いたデザイン。W型のつま先飾りがあることから名付けられた。
内羽根式
甲革より下にハトメの部分(羽根)が潜り込んで縫い付けられている型式のこと。一般的には、外羽根式よりもフォーマルという認識。
ステッチ
ミシンでつけた縫い目。カジュアルに映える「ホワイトステッチ」のように、縫製としてだけでなく、飾りやデザインを目的としていることもある。
ストレートチップ
一文字飾りのこと。アッパーに芯跡が浮き出るのを防ぐ役割も果たしている。
外羽根式
甲革の上にハトメの部分(羽根)型式のこと。一般的には、内羽根式よりカジュアルとされている。
つり込み
靴型にはめて甲革部を引き伸ばし、靴型に合わせて周囲を小釘で打ち止める作業のこと。
なめし
原皮が腐食したり、乾燥したりしない状態に加工すること。長期に渡って使用できるよう、汚れをのぞく水漬けにはじまり、薬品などを使った工程をいくつも重ねて処理を施す。
ファジング
デザインとしてソールのエッジに入れる刻み模様の飾りのこと。元来、ハンドソーンのピッチの目安として付けれられたもの。
プレーントゥ
つま先に切り替えやステッチもない、無飾りのデザイン。1810年代後半から広まった陸軍のハーフブーツが原形。
Uチップ
モカステッチによってU字型にアッパーを縫ったもの。
ワイズ
足の幅のこと。ウィズともいう。縦軸はレングス。
メンズファッションブランドナビ編集部
“本当に正しい情報だけ”を目指し、その分野において「雑誌掲載の実績・専門家の評価・人々の話題性」など、相応しいブランドだけを掲載しています。